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the Dynamic Duo, sidekick など (「バットマン」) [映画・ドラマと英語]

映画の「バットマン」について何回か触れてきたので、その流れで、このサブカルチャー的キャラクターにまつわる英語についていくつか書いてみよう。

バットマンにはロビン Robin という名の10代の相棒がいることはよく知られていると思う。原作のマンガを読んでいた子供たちが identify できるキャラクターを、ということで生み出されたのだろうか。バットマン同様、幼少時に両親を殺されたという設定だが、服装などいかにもマンガチックだ。

60年代のテレビはコミカルな路線だったからよかったが、シリーズ3作目と4作目にロビンを登場させた映画は、いかにもB級作品という印象になってしまった。監督のティム・バートンと主役のマイケル・キートンが下りたこともあるだろうが、やはりロビンが出てくると軽くなってしまうのだろう。

バットマンは別名 the Caped Crusader とか the Dark Knight ということは先に書いたが、ロビンのあだ名は the Boy Wonder (のちに the Teen Wonder) とされた。そしてこの2人のコンビは、the Dynamic Duo と呼ばれる。先日取り上げた typecast という単語も出てくる例。

As the Dynamic Duo, Adam West and Burt Ward may have completely type-cast their careers but they're an absolute hoot.
( hoot: a situation or a person that you find very funny )

ただのオタク言葉だと思うだろうが、アメリカではかなり人口に膾炙しているのだろうか、電子辞書の「リーダーズ英和辞典」は、ちゃんと見出し項目として収録していた。

Dynamic Duo
[the ~] ダイナミックデュオ(Batman と Robin の二人組のこと;[d- d-](一般に)特別な二人組[二つ組]、おふたりさん、(名)コンビ

最初にバットマンとロビンについて使われたものが、のちに小文字になって一般的に使われるようになったものなのか、詳しいことはわからなかった。なお duo の発音は、日本語にもなっている音楽の「デュオ」からも想像がつく /dju:ou/ のほか、/du:ou/ もある。

ついでに、私は sidekick という単語を「バットマン」で知った。英和辞典には「親友、仲間、助手、相棒」などとある。オンライン辞書を見ると、

- companion: an associate or companion who is sometimes considered subordinate
- a person’s assistant or junior associate
- an assistant to another person, usually the person's inferior.

と定義されているので、対等の関係とはいえない場合もあるわけだ。バットマンから見たロビンという存在にはぴったりというべきか。

先日書いた mano a mano もそうだったが、単語はどこで覚えるものかわからないものだ。私は別に「バットマンおたく」ではないが、いわゆるサブカルチャーもきっかけとして馬鹿にはできない。

…などと考えながら、私の持っている電子辞書が収録している英英辞典OALDで sidekick の用例をみたら、何とバットマンとロビンであった。

Batman and his young sidekick Robin

この単語の由来については、詳しいことはわかっていないようだ。

"companion or close associate," 1906, shortened from side-kicker (1903, in an O.Henry story), Amer.Eng., of unknown origin. Earlier terms were side-pal (1886), side-partner (1890). (http://www.etymonline.com/index.php?term=sidekick)

次のサイトの説明はより詳しい。
http://www.word-detective.com/122099.html#sidekick

さらについでに、「親友」といえば、bosom を使った表現が頭に浮かぶ。bosom friend/buddy/pal は、a friend that you like a lot and have a very close relationship with ということである。発音は /bu(:)zm/ で、s のあとにあいまい母音が入ることもある。

ところで、Batman の呼び名はこのままでもいいが、普通名詞が元になっているためだろうか、定冠詞がつくことがある。

以前、店頭で立ち読みをした長編の劇画単行本 graphic novel では、突然現れたバットマンに驚いた街の悪漢が "It's...the Batman!" と叫んでいる吹き出し balloon があった。このセリフを読んで、こんな状況でもちゃんと定冠詞がついている!と妙に感心したものだった。

参考記事:
はまり役」で型にはめられた俳優たち
続・「はまり役」で型にはめられた俳優たち 
mano a mano, mano y mano 
数にちなむ表現 
気をつけたい発音

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