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第五身分とは何か (fifth estate) [数にちなむ表現]

前回 fourth estate を紹介したが、ひとつ数が大きい fifth estate という表現もある。手元の英和辞典を見ると、「労働階級など」としているもの、また「通常、体制に批判的な知識人層を指す」と説明しているものがあって、定まった共通認識がないらしいことがうかがえる。

次は Wikipedia の説明である。

Fifth Estate is any class or group in society other than the clergy (First Estate), the nobility (Second Estate), the middle class (Third Estate), and the press (Fourth Estate).

It has been used to describe trade unions, the poor, organized crime, German propaganda and spies during World War II (by the French). It can also be used to describe media that sees itself in opposition to mainstream (Fourth Estate) media.

( http://en.wikipedia.org/wiki/Fifth_Estate )

何でもあり、という感じだが、この説明だと、メディアに限らず mainstream の集団についてはあまり使わないようにも受け取れる。

しかし、私が読んだ次の実例は、エリート層を指していると思われるものだった。以前取り上げたことのあるボブ・ウッドワード Bob Woodward のノンフィクション "State of Denial" で見つけたものだ。Bandar とはサウジアラビアの駐米大使(当時)で、もちろん王族の一員である。

Profane, ruthless, smooth, Bandar was almost a fifth estate in Washington, working the political and media circles attentively and obsessively. ("State of Denial" by Bob Woodward)

ワシントンで独特の地位を占めている、政界とメディアに影響力を持った勢力と受け取ればいいのであろうか。almost としてあるのはどう受け取ればいいのかよくわからないが、いずれにせよ、労働者階級や、体制に批判的な知識人、また貧困層には当てはまらないだろう。

参考記事:
ボブ・ウッドワードの新著 "State of Denial"
http://eigo-kobako.blog.so-net.ne.jp/2006-10-26

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