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chad の由来について [単語・表現]

chad についての短い続きである。前々回、この単語を取り上げようと思ったのは chaff からの連想だと書いたが、由来について「リーダーズ英和辞典」は、まさに「chaff からか」としている。興味を持ったので少し調べてみた。

私が持っている電子辞書を見ると、 Oxford Dictionary of English には、単に "1950s; of unknown origin." とあるだけだが、面白いことに同じオックスフォード系の New Oxford American Dictionary は、これと異なる初出年代を示しているうえ、記述もずっと細かい。

1930s; possibly from Scots chad 'gravel; small stones' or dialect chat ' chip of wood.' It is not, as suggested, from the name of Mr. Chadless, inventor of a Chadless Keypunch, no such person has been found. Nor is it formed as an acronym from 'card hole aggregate debris.'

ここには chaff 説は出てこないが、わざわざいくつかの説をあげてそれを否定しているのが面白い。よく知られた通説の流布があるのだろう。

そのひとつは Chadless 氏の名前から来たというもので、ここから less を取って chad ができた、ということだろうが、話としてはよくできているものの、実はそんな人物はいなかったという。

なお chad を出さないことを指す chadless という形容詞が実際にあり、前回あげた「マクミラン」のサイトには employ chadless systems (voting procedures which avoid punching holes in card) という言い回しが出てくる。

このほか、chad について書いているサイトをいくつか見たが、上記の説、あるいは冒頭の chaff 由来説など、を中心にいろいろ唱えられてはいるものの、詳しいことはわからないという点で共通していた。それほど古い言葉ではないはずなのに、はっきりした由来がわからないというのはちょっと意外である。


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