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「国民に信を問う」 go to the people [和英表現]

消費税の引き上げ法案と総選挙をめぐる動きで、民主党の野田総理大臣の言葉にも出てきた「国民に信を問う」は、英語では go to the people というシンプルな単語で表現できる。

野田総理が、「近い将来、国民に信を問う」という表現で事態の打開を図ろうとしたことを報じる記事には、

- (Noda) will go to the people in the near future when the bill is enacted.
(ロイター通信)

とある。

その後、自民党の谷垣総裁との党首会談で、「近いうちに国民に信を問う」ことで合意したが、これについて The Mainichi は、

- After days of political wrangling, Noda told reporters after the talks that the three party leaders will work to pass the legislation, which includes his prized sales tax hike bill aimed at helping to restore Japan's fiscal health, "at an early date" and he will then "seek a public mandate sometime soon."

と、seek a public mandate という表現を使っている。

ところで、今回の党首会談では「近い将来」を「近いうちに」と変えることで決着がつけられたわけだが、「将来」という言葉は、より長い期間と取ることができるので、早期解散を狙っている自民党の谷垣総裁が嫌ったらしい。

引用した記事では、それぞれ "in the near future" "soon" と訳しているが、電子辞書で英英辞書を見たら、soon を in the near future と説明しているものがあった。これだと、事実上違いがないと受け取れることにもなりそうだ。

もとの日本語のニュアンスの違いを訳しわけるのは難しい―というより、妥協を図るための言葉遊びに他ならないことを如実に示すものだ、と考えた方がいいように思えてしまう。


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タグ:日本の政治
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