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corpus delicti 「他殺死体」 (刑事コロンボ「構想の死角」) [ラテン語・外来語]

TVドラマ「刑事コロンボ」のエピソード「構想の死角」をDVDで見ていたら、 corpus delicti という表現が出てくる次のようなセリフがあった。

- A: A professional killing, huh? But if that's true, why did they get rid of the body?
B: Who knows? But remember one thing. Without a corpus delicti, you can't prove a murder was committed in the first place.
(Columbo: Murder By the Book)

この corpus delicti は、辞書を見ると、法律用語として「罪体(犯罪の基礎となる実質的事実」という難しい意味が載っているほか、「犯罪を裏付ける決定的証拠、(特に被害者の)死体」 "concrete evidence of a crime, such as a corpse" とある。delicti の語尾は/ai/と二重母音で発音するようだ。

見ての通り、これはラテン語に由来する単語で、"body of offence" ということであると辞書にある。

corpus と corpse、どちらも「死体」を指すのでおもしろい、と思ったが、あらためて corpse を辞書で引いてみたら、そもそも corpus (body という意味)に由来することがわかった。道理で似ている、というより同じなのであった。

そうすると、似ているもうひとつの単語である corps 「軍団」「団体」もラテン語の corpus に由来するのでは、と考えて辞書を見たら、やっぱりそうであった。

なお、corps は p の音は発音されないので注意が必要だ。ビートルズが設立した会社 Apple Corps は「アップル・コア」である。

追記:「刑事コロンボ」は、もともと原作者が書いたミステリ短編がベースのひとつになっている(ただ刑事はちょっと出てくる程度で、コロンボという名前でもない)ことを知ったが、その短編は Dear Corpus Delicti (「ミステリ・マガジン」誌掲載時の邦題は「愛しい死体」)というタイトルだった。この短編が、のちに「コロンボ」の第1作 Prescription: Murder (邦題「殺人処方箋」)へとつながっていくことになる。

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