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sophomoric 「知ったかぶりの」「大学2年生の」 [刑事コロンボ]

週末、アメリカのTVドラマ「刑事コロンボ」のエピソード「野望の果て」をDVDで観た。その中に出てきた sophomoric という単語について書いてみたい。

この作品では、組織から命を狙われているとして厳重な警護を受けている政治家が、パーティに出るため、選挙参謀と服を交換して警察官をまいたところ、その参謀が殺されてしまう。

その政治家が、参謀の死を聞いて衝撃を受けた時に言うセリフのひとつが、

- I pulled a sophomoric prank...and poor Harry...
(Columbo: Candidate for Crime)

服を参謀に着せて警護の警察官にあとを追わせるとは、何とうまいアイデア、してやったりと思ったら、その参謀が自分と間違われて殺されてしまった。自分はなんてバカなことをしたんだ、という場面である。

prank は「(悪意のない)いたずら」「悪ふざけ」で、動詞は pull のほか play と組みあわせて使われる。そして sophomoric だが、sophomore といえば「大学・高校の2年生」、その形容詞であるが、「未熟な」「生意気な」「気取った」「青臭い」「自信過剰の」「こましゃくれた」といった訳語も英和辞典にのっている。

英語辞典の定義を見ると、

- silly, and behaving in a way that is typical of someone much younger
(Longman Dictionary of Contemporary English)

- Exhibiting great immaturity and lack of judgment: sophomoric behavior.
(American Heritage Dictionary of the English Language)

- conceited and overconfident of knowledge but poorly informed and immature <a sophomoric argument>
(Merriam-Webster's Online Dictionary)

などとある。本人は自信満々だが、もっと経験なり知識なりを持つ年長者から見れば、笑っちゃうような未熟さを感じさせる、そんな様子を指す言葉のようだ。

ただ今回のTVドラマでは、熟年の政治家が自分の行動について語っているので、別に実年齢に限らず使えるらしいことがわかる。

「ジーニアス英和大辞典」には、sophomore はギリシャ語由来で、sophumer 「詭弁家」の -mer が moros 「愚かな」と誤解されたことによる、という説明がある。 sophism とも関係があるようだ。

自分の大学2年生の頃を振り返ると、「詭弁」にせよ「愚か」にせよ、確かにどちらもぴったりあてはまっていたように思う。頭でっかちのくせに世の中がわかったような口をきいていて、思い返すと自分の青さに赤面するしかない。だがまあしかし、そうした時期も人間の成長には必要なのだろう。

余談だが、この単語から "Young and Foolish" という曲を連想した。ビル・エヴァンスのピアノをバックにトニー・ベネットが歌った "The Tony Bennett/Bill Evans Album" の演奏がお気に入りである。


Tony Bennett & Bill Evans Album

Tony Bennett & Bill Evans Album

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Fantasy
  • 発売日: 2006/11/23
  • メディア: CD


タグ:ジャズ
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