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go berserk 「怒り狂う」 [読書と英語]

このところ書いている go+「激しい系」の単語の表現をもうひとつ。go berserk は「暴れ出す」などと辞書にあるが、由来である北欧伝説のベルセルク berserker は「狂戦士」という訳もあるくらいで、怒りの度合いもケタ違いなのだろう。

辞書には、「鎧の代わりに熊の毛皮を着て野獣のように戦ったとされる」「戦争の始まる前に狂暴になり無敵の強さを示したといわれる」などとある。この表現も、手もつけられないほど凶暴になるということか。

自分の学習メモを検索したら、ビートルズのジョージ・ハリスンとエリック・クラプトンの2人の妻だったパティ・ボイドの自伝から、次のくだりを書き留めていた。

- He had at least two hundred shirts and he'd go berserk if I couldn't find the one he wanted that day.
(Pattie Boyd: Wonderful Tonight)

ジョージと別れたあとにつきあうようになっていたクラプトンについての記述だが、200着以上の中から、その日着たいものをパティが見つけられないとキレまくりかねないとは、やはり天才的ミュージシャンは常人とは違うようだ。またパティも自伝を読むと違った意味で凡人とは言いかねるところがあり、だからこそ2人のギタリストにとってミューズでありえたのだろうかとも思った。

なおこの表現、ジーニアス英和大辞典には「(機械などが)手のつけられない」という意味も載せていて、

- The computer went berserk. コンピュータがめちゃくちゃになった

という例文を示していた。

berserk の発音だが、強勢は第2音節 にあり、子音 -s- は /s/ あるいは /z/ となる。

余談だが、私がこの単語を覚えたのは、アメリカのSF小説に「バーサーカー」というシリーズがあり、翻訳で読んだのがきっかけだった。すでに滅び去った異星人が作り上げた無差別破壊兵器と遭遇してしまった人類が、存亡をかけてこれと戦うという連作集だ。原作は何作も出版されているが、翻訳は数作で途絶えているのが残念だ。


バーサーカー赤方偏移の仮面 (ハヤカワ文庫 SF 387)

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Wonderful Tonight: George Harrison, Eric Clapton, and Me

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