「ちょい悪」?の「ラギッド」 (rugged) [和英表現]
先日、ダニエル・クレイグのジェームズ・ボンドについて書かれた英文記事を紹介したが、今回はそれに出てきた rugged という単語を取り上げたい。
Rolling Stone 誌からの引用をもう一度書き写してみよう。
- The only Bond to rival best-in-show Connery is rugged, jug-eared Daniel Craig, a Brit livewire who reinvigorated the series for a new century.
( http://www.rollingstone.com/movies/lists/james-bonds-best-and-worst-peter-travers-ranks-all-24-movies-20121109/casino-royale-2006-19691231 )
私はこの単語を、どちらかといえばネガティブな意味で覚えた。私が使っている電子辞書に収録されている「リーダーズ英和辞典第2版」を一部引用すると、
- 1.でこぼこ[高低]のある、ごつごつした 2.a.(顔つきが)いかつい、ぶかっこうな b.洗練されない、粗野な 3.a.(天候などが)荒れる b.危険な、つらい 4.がんじょうな、強健な
この中では最後の4.が肯定的に響くが、一連の訳語を読むと、どちらかといえば後ろ向きな意味を持つ単語だと感じるのではないかと思う。私も長らく、そんな風にとらえていた。
ところが、いつの頃からだったか、日本のメンズ雑誌を書店でたまに立ち読みしていると、「ラギッド」という言葉が目につくと感じるようになった。
ファッションにそんなに興味があるわけではない平凡な中年男なので、こうした雑誌もファッション以外の見出しにひかれて手に取ったものだが、ついでに他の記事をパラパラとめくっていて目にとまるようになった。
この「ラギッド」は、どう考えても「ダサい」ということではなく、無骨さがかっこいい、という感じに受け取れる。ネットで調べると、定義はよくわからなかったものの、やはりそういったニュアンスがあるようだ。
文脈にもよるが、「男臭い」とか、「ちょいワル(おやじ)」といったニュアンスでとらえることができる場合もありそうだ。詳しい方がいらしたら教えていただけたら幸いである。
引用したダニエル・クレイグについての記事に出てきた rugged も、「リーダーズ」にあるような「ぶかっこうな」という意味ではあるまい。
他の辞書を見ると、「リーダーズ」よりも適切な訳語が載っていた。
- [通例ほめて](男が)男らしい、頑強な、たくましい、いかつい、ごつごつした
Collette was charmed by the stranger's elegant manners and rugged good looks.
(ジーニアス英和大辞典)
私がひいきにしている「アンカーコズミカ英和辞典」には、
- (顔だちなどが)ごつい、頑健そうな(「たくましい、男らしい」につながるほめことば.人生の荒波を乗り越えてきたというイメージもある)
John Wayne's rugged features
と説明されていた。
ついでだが、「リーダーズ英和辞典」はことしの夏に「第3版」が出ており、今回書店でこの rugged をひいてみたが、記述は上記の「第2版」と事実上同じだ。もう少しポジティブな意味の訳語を入れて欲しかったと感じた。
もうひとつ、rugged を覚えたのは高校時代だが、印象づけられたのは大学の講義で rugged individualism という言葉を学んだ時だった。アメリカにおける徹底した個人主義を指すが、手持ちの辞書でこれを収録しているものは少ないようだ。
さらについでの余談だが、書店の洋書コーナーには、「ローリング・ストーン」誌の冊子版も置いてあった。これも先日取り上げた「ボンド映画のランキング」の記事もあったが、文章はウェブと微妙に違っていて、かつ短めのようだ。
Rolling Stone 誌からの引用をもう一度書き写してみよう。
- The only Bond to rival best-in-show Connery is rugged, jug-eared Daniel Craig, a Brit livewire who reinvigorated the series for a new century.
( http://www.rollingstone.com/movies/lists/james-bonds-best-and-worst-peter-travers-ranks-all-24-movies-20121109/casino-royale-2006-19691231 )
私はこの単語を、どちらかといえばネガティブな意味で覚えた。私が使っている電子辞書に収録されている「リーダーズ英和辞典第2版」を一部引用すると、
- 1.でこぼこ[高低]のある、ごつごつした 2.a.(顔つきが)いかつい、ぶかっこうな b.洗練されない、粗野な 3.a.(天候などが)荒れる b.危険な、つらい 4.がんじょうな、強健な
この中では最後の4.が肯定的に響くが、一連の訳語を読むと、どちらかといえば後ろ向きな意味を持つ単語だと感じるのではないかと思う。私も長らく、そんな風にとらえていた。
ところが、いつの頃からだったか、日本のメンズ雑誌を書店でたまに立ち読みしていると、「ラギッド」という言葉が目につくと感じるようになった。
ファッションにそんなに興味があるわけではない平凡な中年男なので、こうした雑誌もファッション以外の見出しにひかれて手に取ったものだが、ついでに他の記事をパラパラとめくっていて目にとまるようになった。
この「ラギッド」は、どう考えても「ダサい」ということではなく、無骨さがかっこいい、という感じに受け取れる。ネットで調べると、定義はよくわからなかったものの、やはりそういったニュアンスがあるようだ。
文脈にもよるが、「男臭い」とか、「ちょいワル(おやじ)」といったニュアンスでとらえることができる場合もありそうだ。詳しい方がいらしたら教えていただけたら幸いである。
引用したダニエル・クレイグについての記事に出てきた rugged も、「リーダーズ」にあるような「ぶかっこうな」という意味ではあるまい。
他の辞書を見ると、「リーダーズ」よりも適切な訳語が載っていた。
- [通例ほめて](男が)男らしい、頑強な、たくましい、いかつい、ごつごつした
Collette was charmed by the stranger's elegant manners and rugged good looks.
(ジーニアス英和大辞典)
私がひいきにしている「アンカーコズミカ英和辞典」には、
- (顔だちなどが)ごつい、頑健そうな(「たくましい、男らしい」につながるほめことば.人生の荒波を乗り越えてきたというイメージもある)
John Wayne's rugged features
と説明されていた。
ついでだが、「リーダーズ英和辞典」はことしの夏に「第3版」が出ており、今回書店でこの rugged をひいてみたが、記述は上記の「第2版」と事実上同じだ。もう少しポジティブな意味の訳語を入れて欲しかったと感じた。
もうひとつ、rugged を覚えたのは高校時代だが、印象づけられたのは大学の講義で rugged individualism という言葉を学んだ時だった。アメリカにおける徹底した個人主義を指すが、手持ちの辞書でこれを収録しているものは少ないようだ。
さらについでの余談だが、書店の洋書コーナーには、「ローリング・ストーン」誌の冊子版も置いてあった。これも先日取り上げた「ボンド映画のランキング」の記事もあったが、文章はウェブと微妙に違っていて、かつ短めのようだ。
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