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double Dutch 「ちんぷんかんぷん」 [固有名詞にちなむ表現]

少し前から、「わけのわからない言葉」を表す単語を続けて取り上げているが、辞書の類義語の欄を見ていたら、double Dutch という表現があげられていた。

これを見て私が連想したのは double talk あるいは double speak である。やはり「ちんぷんかんぷん」を表すが、数年前にここで取り上げていた。しかしその時はそれ以上調べず、double Dutch という表現があることには気づかなかった。

辞書を引くと、イギリスで使われる表現だと書かれている。

-(英略式)(人に)到底理解できない話(言葉);ちんぷんかんぷん (to) (この Dutch は「わからない、外国の(foreign)という意味.これが二重(double)であることから)
It's double Dutch to me
(ジーニアス英和大辞典)

- (英話)訳の分からぬもの、(専門用語が多すぎて)分からない言葉、(外国人や赤ん坊などの)ちんぷんかんぷんな言葉(gibberish) cf. Greek
(ランダムハウス英和大辞典)

- (BrE, informal) language that is impossible to understand
I wish someone would explain this contract in single language. - It's all double Dutch to me!
(Oxford Idioms Dictionary for learners of English)

- language or speech that is difficult or impossible to understand.
This book on English grammar is written in double Dutch. I can't understand a word.
Try to find a lecturer who speaks slowly, not one who speaks double Dutch.
(McGraw-Hill Dictionary of American Idioms and Phrasal)

由来は上の「ランダムハウス」にも書かれているが、英語の説明では次のようなものがあった。

- Etymology
double (twice, i.e. more than) + Dutch For sense 1: The English, historically, found Dutch (albeit a fellow Western Germanic language) particularly difficult to understand, so anything that was completely incomprehensible would be double Dutch, i.e. twice as hard as Dutch. (Note that historically, "Dutch" could refer to German dialects, as well.)
(Wiktionary)

The Phrase Finder というサイトには、さらにいろいろな情報が載っている。
http://www.phrases.org.uk/meanings/double-dutch.html

ご存じの方も多いと思うし、辞書を見ていただければわかるが、Dutch を使ったイディオムはいろいろある。国や人を表す単語を使ったこうした表現の中には、あまりいい意味を持たないものもある。

先日の mumbo jumbo のところでも書いたが、私は自分からこうした言葉を使う気にはなれない。

オンライン辞典を見ると、最近メディアで使われた double Dutch の例も載っているので、この表現については英語圏でも特に問題視されていないのかもしれない。しかし、こうした表現のそれぞれについて細かいニュアンスを肌で感じ取れるわけではないので、下手に真似しない方が安全だと考えることにしている。

さてもうひとつ、辞書を見ると、なわとびの跳び方に double Dutch と呼ばれる跳び方があることがわかる。動詞は play や jump が使われている。

- 両端の2人が2本のロープを交互の逆回りに回し、別の人がその間を跳ぶ縄跳び
(リーダーズ)

- 縄跳びの一種;2人が2本の縄を持って、クロスするように内回しにしているところを他の1人か2人が入って遊ぶ
(ランダムハウス英和大辞典)

日本語版「ウィキペディア」の「ダブルダッチ」には、

- 17世紀にニューアムステルダムに入植したオランダ人によってアメリカに伝えられた。1970年代、ニューヨークのスラム街で少年非行が横行する中、それに歯止めをかけるため、ある警察官がダブルダッチをルール化し広めた。
競技種目には「規定」「スピード」「フリースタイル」「フュージョン」の4種類がある。
日本では1996年に日本ダブルダッチ協会が発足。

などということが書かれている。

この跳び方を英語でどう説明すればいいのか、予備知識なしに下記のような記述をいきなり読んだら、なんだかこんがらがっていてイメージがつかめないだろう。また画像で跳び方を確かめると、運動神経の衰えた私には身体がこんがらがって到底ついていけそうにない。

頭も身体も「わけがわからない」状態になりそうな double Dutch であった。

- the difficult version of jump rope in which players jump over two ropes that are swung in a crisscross manner by two turners
(Vocabulary.com)

- the jumping of two jump ropes rotating in opposite directions simultaneously
The girls were playing double Dutch on the sidewalk.
(Merriam-Webster's Online Dictionary)

- a jump-rope game played with two long jump ropes swung in opposite directions so that they cross rhythmically
Three girls jumped double Dutch, the white cords whirring like an electric fan.
(New Oxford American Dictionary)

関連記事:
・double- がつくネガティブな単語、「二枚舌」、「ちんぷんかんぷん」
http://eigo-kobako.blog.so-net.ne.jp/2006-12-03
。mumbo jumbo 「ちんぷんかんぷん」 (「007は二度死ぬ」)
http://eigo-kobako.blog.so-net.ne.jp/2013-08-05


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