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「タバコの煙で輪をつくる」 [単語・表現]

タバコをやめて久しいが、喫煙していた頃は、煙の輪を作ろうとしてなかなかうまくいかないものだった。

この、タバコの煙で輪っかをつくることを英語でどう言えばいいのか。

先日も取り上げたアメリカの作家アイザック・アシモフ Isaac Asimov のSF連作小説「ファウンデーション」 Foundation に、次のようなくだりがある。

- He blew smoke rings.

単純だが、このように言えばいいわけである。

Wikipedia を調べたら smoke ring という項目があり、次のように始まっていた。

- A smoke ring is a visible vortex ring formed by smoke in a clear atmosphere.
Smokers may blow smoke rings from the mouth, intentionally or accidentally.
(中略)
A smoke ring is commonly formed when a puff of smoke is suddenly injected into clear air, especially through a narrow opening.
(注:vortex 「渦、渦巻」)
http://en.wikipedia.org/wiki/Smoke_ring

ネットを見ると、blow のほか make や create も動詞に使われている。また煙の輪をドーナツに見立てて smoke ring donut と表現している例もあった。輪がドーナツになってそれを食べるというシーンが出てくる子供向けアニメもあったようだ。

喫煙者は私が若い時に比べると激減した感があるが、この「ファウンデーション」では、数万年後の人類が当たり前のようにタバコを吸ったり他人にすすめたりしている。

この作品が書かれたのは60年ほど前だが、喫煙の習慣が(少なくとも先進国で)ここまで肩身の狭い存在になるとは、さすがのアシモフ先生も想像がつかなかったようだ。

そのアシモフには、先日取り上げた短編ミステリのシリーズ「黒後家蜘蛛の会」の一作に「禁煙」 No Smoking という作品があり、その「あとがき」の中で、タバコが大嫌いだと書いている。「ファウンデーション」に出てくる描写を思い出して、ちょっと意外に思った。

参考記事:
・英文混じりの翻訳から英語を学ぶ (アシモフ「黒後家蜘蛛の会」)
http://eigo-kobako.blog.so-net.ne.jp/2013-10-07
・「ファウンデーション」(銀河帝国興亡史)
http://eigo-kobako.blog.so-net.ne.jp/2010-06-20


ファウンデーション ―銀河帝国興亡史〈1〉 (ハヤカワ文庫SF)

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  • 作者: アイザック・アシモフ
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 1984/04
  • メディア: 文庫


Foundation (Foundation Novels)

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  • 出版社/メーカー: Spectra
  • 発売日: 1991/10/01
  • メディア: マスマーケット


黒後家蜘蛛の会 2 (創元推理文庫 167-2)

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  • 作者: アイザック・アシモフ
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  • メディア: 文庫


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