peter out 「バテる」「減ってなくなる」「使い果たす」(マレーシア機行方不明) [単語・表現]
peter out は、かつてフレーズ集か何かで「疲れ果てる」を意味する口語表現として覚えたが、こつぜんと姿を消したマレーシア航空の旅客機についてのオンライン記事に目を通していたら、「減っていく、次第になくなる」という意味で使われた例があった。
CNNのサイトにあったもので、捜索が続いているが実を結ばず、発見に結びつくような手がかりも先細りになってきた。そうしたことを書いていると思われる部分である。
- No one knows where these two men and the other 237 people on the plane ended up. Every lead that has raised hopes of tracing the commercial jet has so far petered out.
("Mystery Malaysia flight may have lost signal, gone hundreds of miles off course" CNN March 12, 2014)
私には覚えた記憶があり見聞きすればわかるという程度で、自分からすぐに口に出るという表現ではないが、いずれにせよ worn out と同じような意味で疲労について使うと思っていたので、もっと広い意味で使えることを今回知った。
下記のような辞書の定義を見ると、そもそも「疲れる」よりも「少なくなって尽きてしまう」というイメージでとらえたほうがよさそうだ。自分のエネルギーがなくなってしまうのでつまりは「疲れ果てる」ということになる。
また out というのがミソで、減っている最中というより、、減っていった末にとうとうなくなってしまう、という方のニュアンスが強いのだろう。「バテる」が「果てる」に由来するという説に共通するようで、おもしろい。
- 1. to diminish gradually and stop; dwindle to nothing:
The hot water always peters out in the middle of my shower.
2. to tire; exhaust (usually used as a past participle):
I'm petered out after that walk.
Origin: 1805-15, in sense “put an end to”; 1860-65 for def 1; origin uncertain
(Dictionary.com Unabridged based on the Random House Dictionary)
- to gradually stop or disappear:
The fighting which started in the night had petered out by morning.
The track petered out after a mile or so.
(Cambridge Advanced Learner's Dictionary)
- (idiomatic) To dwindle; to tail off; to diminish to nothing.
What started as a great effort ended up petering out to nothing.
(Wiktionary)
語源は不明ということだが、上記 Wiktionary には
- Etymology 1846 US miners' slang, from 1812 peter (“to become exhausted”).Various speculative etymologies have been suggested, either from St. Peter (from sense of “rock”), French peter (“to fart”), or saltpeter (ingredient in gunpowder, hence used in mining).
とある。むしろ私が先に覚えた「疲れる」の方が元になっていて、19世紀中頃には鉱山労働者が使っていたが、なぜ peter なのかは諸説ある、ということになる。
固有名詞の Peter と同じなので関係があるのかと想像する向きもあるだろうが、その通り、聖書のペテロ(ペトロ)とつながりという説もあるわけである。
多少聖書について知識があれば、ペテロは、もともとシモンという名前だったのが、イエス・キリストから「ケファ」(岩)と呼ばれ(それほど信仰心が固いということか)、「岩」を意味するとギリシャ語から「ペテロ」となったことをご存知の方も多いと思う。英語では人名の「ピーター」になったほか、「石油」 petroleum が有名だろう。
「岩、石」だから「炭鉱」、ということなのだろうが、それらしいといえばそれらしいとはいえ、本当だろうか。"World Wide Web" という言葉についてのサイトはこれに疑問を呈している。
- But this is unlikely to be the origin, since there is no direct evidence for the link, and it seems somewhat strained as an association of ideas.
ttp://www.worldwidewords.org/qa/qa-pet1.htm
さらに興味のある方は、上記や、"The Phrase Finder" というサイト
ttp://www.phrases.org.uk/meanings/peter-out.html
がおもしろく読めると思う。
なお、ペテロと並ぶ大物の使徒であるパウロもいっしょになったイディオム rob Peter to pay Paul をずいぶん前に取り上げたことがあるので、参考までに記しておきたい。
(参考記事)
・Saul が Paul になった時
CNNのサイトにあったもので、捜索が続いているが実を結ばず、発見に結びつくような手がかりも先細りになってきた。そうしたことを書いていると思われる部分である。
- No one knows where these two men and the other 237 people on the plane ended up. Every lead that has raised hopes of tracing the commercial jet has so far petered out.
("Mystery Malaysia flight may have lost signal, gone hundreds of miles off course" CNN March 12, 2014)
私には覚えた記憶があり見聞きすればわかるという程度で、自分からすぐに口に出るという表現ではないが、いずれにせよ worn out と同じような意味で疲労について使うと思っていたので、もっと広い意味で使えることを今回知った。
下記のような辞書の定義を見ると、そもそも「疲れる」よりも「少なくなって尽きてしまう」というイメージでとらえたほうがよさそうだ。自分のエネルギーがなくなってしまうのでつまりは「疲れ果てる」ということになる。
また out というのがミソで、減っている最中というより、、減っていった末にとうとうなくなってしまう、という方のニュアンスが強いのだろう。「バテる」が「果てる」に由来するという説に共通するようで、おもしろい。
- 1. to diminish gradually and stop; dwindle to nothing:
The hot water always peters out in the middle of my shower.
2. to tire; exhaust (usually used as a past participle):
I'm petered out after that walk.
Origin: 1805-15, in sense “put an end to”; 1860-65 for def 1; origin uncertain
(Dictionary.com Unabridged based on the Random House Dictionary)
- to gradually stop or disappear:
The fighting which started in the night had petered out by morning.
The track petered out after a mile or so.
(Cambridge Advanced Learner's Dictionary)
- (idiomatic) To dwindle; to tail off; to diminish to nothing.
What started as a great effort ended up petering out to nothing.
(Wiktionary)
語源は不明ということだが、上記 Wiktionary には
- Etymology 1846 US miners' slang, from 1812 peter (“to become exhausted”).Various speculative etymologies have been suggested, either from St. Peter (from sense of “rock”), French peter (“to fart”), or saltpeter (ingredient in gunpowder, hence used in mining).
とある。むしろ私が先に覚えた「疲れる」の方が元になっていて、19世紀中頃には鉱山労働者が使っていたが、なぜ peter なのかは諸説ある、ということになる。
固有名詞の Peter と同じなので関係があるのかと想像する向きもあるだろうが、その通り、聖書のペテロ(ペトロ)とつながりという説もあるわけである。
多少聖書について知識があれば、ペテロは、もともとシモンという名前だったのが、イエス・キリストから「ケファ」(岩)と呼ばれ(それほど信仰心が固いということか)、「岩」を意味するとギリシャ語から「ペテロ」となったことをご存知の方も多いと思う。英語では人名の「ピーター」になったほか、「石油」 petroleum が有名だろう。
「岩、石」だから「炭鉱」、ということなのだろうが、それらしいといえばそれらしいとはいえ、本当だろうか。"World Wide Web" という言葉についてのサイトはこれに疑問を呈している。
- But this is unlikely to be the origin, since there is no direct evidence for the link, and it seems somewhat strained as an association of ideas.
ttp://www.worldwidewords.org/qa/qa-pet1.htm
さらに興味のある方は、上記や、"The Phrase Finder" というサイト
ttp://www.phrases.org.uk/meanings/peter-out.html
がおもしろく読めると思う。
なお、ペテロと並ぶ大物の使徒であるパウロもいっしょになったイディオム rob Peter to pay Paul をずいぶん前に取り上げたことがあるので、参考までに記しておきたい。
(参考記事)
・Saul が Paul になった時
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