gut-wrenching 「断腸の思い」「胸が張り裂ける」(県会議員が号泣会見) [ニュースと英語]
前回に続いて、最近目にした gut を紹介したい。公費の不適切な使用を指摘された某県議会議員が弁明会見で異様なまでに号泣したニュースからである。海外でも報じられ、先の「セクハラやじ」に続いて「国際的に日本の男を下げた」と感じた人もいるのではないか。
フランスAFP通信の英文記事に、次のようなくだりがあった。
- Television chatshows carried looped footage of a press conference in which Ryutaro Nonomura wails and bangs his fists on the desk as tears stream down his face.
He shouts incoherent excuses in between gut-wrenching sobs, punctuated by the long intakes of breath necessary to power the next outburst.
("Footage of Japanese politician crying at press conference becomes internet hit"
http://www.theguardian.com/world/2014/jul/02/footage-japanese-politician-ryutaro-nonomura-crying-internet-hit )
wrench は工具の「レンチ」として日本語にもなっているが、「ひねり、よじり」、また「悲しみ、つらさ」を意味する。動詞としては、「ひねる、よじる」「もぎ取る」、また「(事実を)ねじ曲げる」「(言葉の意味を)こじつける」、さらに「(心を)苦しめる」を表す。
そこで、gut-wrenching は、gut 「腸」と日本語が合うこともあってか、「断腸の思いの」という訳語が複数の辞書に載っている。
英語による説明と例文を引用しよう。
- emotionally painful : The movie ends with a gut-wrenching scene where the friends part forever .
(Cambridge Dictionary of American English)
- involving great distress or anguish; agonizing: a gut-wrenching decision.
(Random House Unabridged Dictionary)
- Extremely unpleasant or upsetting: the film is a gut-wrenching portrait of domestic violence
(Oxford Dictionaries)
- making you want to vomit : gut-wrenching scenes of bloodshed
(Cambridge Advanced Learner's Dictionary & Thesaurus)
最後にあげた定義は強烈で、「凄惨な」「酸鼻を極めた」という日本語が頭に浮かんだくらいだが、これを最初の定義にある例文にあてはめるのはやや難があるように感じる。ネイティブの辞書とはいえ、ちょっと強すぎるのではないかと思ってしまった。しかしいずれにせよ、ちょっとやそっとの程度ではなく、相当激しい感情の場合に使うということなのだろう。
あの県議の泣きっぷり(?)は、旧世代の私から見ると「日本男子の風上にも置けない」、いや、そんな言葉すら出ないほど驚いてしまったが、外国人記者にも gut-wrenching と映るくらい印象が強かったということになる。上記の記事に incoherent excuses と書かれているのも情けない。
またAFPの記事では、looped footage という表現もおもしろい。ワイドショーなどで号泣シーンが何度も何度もくりかえし使われた、ということを指しているのだろう。
フランスAFP通信の英文記事に、次のようなくだりがあった。
- Television chatshows carried looped footage of a press conference in which Ryutaro Nonomura wails and bangs his fists on the desk as tears stream down his face.
He shouts incoherent excuses in between gut-wrenching sobs, punctuated by the long intakes of breath necessary to power the next outburst.
("Footage of Japanese politician crying at press conference becomes internet hit"
http://www.theguardian.com/world/2014/jul/02/footage-japanese-politician-ryutaro-nonomura-crying-internet-hit )
wrench は工具の「レンチ」として日本語にもなっているが、「ひねり、よじり」、また「悲しみ、つらさ」を意味する。動詞としては、「ひねる、よじる」「もぎ取る」、また「(事実を)ねじ曲げる」「(言葉の意味を)こじつける」、さらに「(心を)苦しめる」を表す。
そこで、gut-wrenching は、gut 「腸」と日本語が合うこともあってか、「断腸の思いの」という訳語が複数の辞書に載っている。
英語による説明と例文を引用しよう。
- emotionally painful : The movie ends with a gut-wrenching scene where the friends part forever .
(Cambridge Dictionary of American English)
- involving great distress or anguish; agonizing: a gut-wrenching decision.
(Random House Unabridged Dictionary)
- Extremely unpleasant or upsetting: the film is a gut-wrenching portrait of domestic violence
(Oxford Dictionaries)
- making you want to vomit : gut-wrenching scenes of bloodshed
(Cambridge Advanced Learner's Dictionary & Thesaurus)
最後にあげた定義は強烈で、「凄惨な」「酸鼻を極めた」という日本語が頭に浮かんだくらいだが、これを最初の定義にある例文にあてはめるのはやや難があるように感じる。ネイティブの辞書とはいえ、ちょっと強すぎるのではないかと思ってしまった。しかしいずれにせよ、ちょっとやそっとの程度ではなく、相当激しい感情の場合に使うということなのだろう。
あの県議の泣きっぷり(?)は、旧世代の私から見ると「日本男子の風上にも置けない」、いや、そんな言葉すら出ないほど驚いてしまったが、外国人記者にも gut-wrenching と映るくらい印象が強かったということになる。上記の記事に incoherent excuses と書かれているのも情けない。
またAFPの記事では、looped footage という表現もおもしろい。ワイドショーなどで号泣シーンが何度も何度もくりかえし使われた、ということを指しているのだろう。
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サラリーマンは給与天引きで税金をとられている場合がほとんどで
こういう人物に天引きされた税が「生活費」として不正にながれているとおもうと吐き気を催します。劇場/激情型精神疾患ではなかろうかとどこかにかかれていました。日本男性(の一部)がこうだと、女性もかなりのダメージをうけることになります。
by kmetko (2014-07-07 10:21)
あのような金額の支出をしたのであれば、「わからない」「記憶にない」ということは常人ではありえないと思います。やはり正当なものではなかったのではと考えたくなります。辞任してすむことではないので、地元議会にはしっかりした調査と結果公表、対策をしてほしいものですね。
by tempus fugit (2014-07-13 15:41)