tempus_fugit さん
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Kondo 「片づける、整理する」 （"片づけコンサルタント"近藤麻理恵さんが英単語に） [日本のニュース]
先日、知人と話していて話題になったのが、Kondo という新語である。”こんまり”さんこと近藤麻理恵さんが書いた片づけの本の英語版が海外でも話題になり、彼女の名前が英語として使われるようになっている。
ウェブで検索すると、lower case の k- で表記したものを含めて、けっこうな数のヒットがある。
そのひとつ、The Wall Street Journal の記事 "Marie Kondo and the Cult of Tidying Up" から実例を引用しよう。
(http://www.wsj.com/articles/marie-kondo-and-the-tidying-up-trend-1424970535)
- And they use the author’s name as a verb that can refer either to purging or meticulous folding: “Waiting for kettle to boil … So I Kondoed my recipe books.”
- “Kondoed the music on my phone.”
- HOW TO KONDO
・Tidy by category: Clothes first, then books, papers, miscellany and sentimental items. （後略）
purging or meticulous folding とあるので、処分するほか、きちんとたたんで整理することを含むより広い意味で使うようである。ついでだが sentimental item という言い方もおもしろい。
近藤さんの著書「人生がときめく片づけの魔法」の英語版 The Life-Changing Magic of Tidying Up: The Japanese Art of Decluttering and Organizing は「ニューヨーク・タイムズ」のベストセラーリストに名を連ねたという。
このタイトルから類語も学べる。declutter は de- + clutter で、clutter を使った表現を先日紹介したが（→cut through the clutter 「（多数の中で）人目を引く」）「散らかす」「がらくた」の意味。これに"脱～"を示す de- が付いているので、逆に「いらないものを片づける」ということになるだろう。
同様に organize や tidy up も「整理整頓」「片づけ」である他、上記の「ウォール・ストリート・ジャーナル」紙の記事には、
- “The Life-Changing Magic of Tidying Up,” a mystical manifesto on letting go of the stuff we don’t need, has become a global publishing phenomenon.
という文もあり、この let go of も使えそうだ。
毎年の年末年始には、いくつかの団体が、その１年を代表する単語を "Word of the Year" として選定していて、私も毎回楽しみにしているが、この Kondo もその候補になったらおもしろいなと思った。
一方で、ずいぶん前のことだが、学生時代に読んでいた英語雑誌が押入れの奥からまとまって出てきたことがあり、今はすっかり聞かなくなった時事用語や当時の新語があって、懐かしい気持ちになった。
新語が一時的なものに終わるか、定着するかはわからない。世相や流行の移ろい、"運"などにもよるだろう。若い頃は私も、英語の新聞や雑誌などに出てくる新語や時事用語を追っていた時期があったが、いつしか熱心でなくなってしまった。"こんまり"さんの言葉を使えば、あまり新語にときめかなくなった、ということになる。
今では、興味を持ったテーマや英文で目にすれば調べるという、自然体に近いものになっている。定着するかどうかわからない言葉に過度にとらわれてもあまり意味がないと考えるようになったと言えば一応の格好はつくが、要は私がトシを取って、そうしたエネルギーや情熱が薄れてしまったということだろう。そう思うとちょっと寂しい気持ちになった。
過去の参考原稿：
・pigeon-hole 「整理棚」
ウェブで検索すると、lower case の k- で表記したものを含めて、けっこうな数のヒットがある。
そのひとつ、The Wall Street Journal の記事 "Marie Kondo and the Cult of Tidying Up" から実例を引用しよう。
(http://www.wsj.com/articles/marie-kondo-and-the-tidying-up-trend-1424970535)
- And they use the author’s name as a verb that can refer either to purging or meticulous folding: “Waiting for kettle to boil … So I Kondoed my recipe books.”
- “Kondoed the music on my phone.”
- HOW TO KONDO
・Tidy by category: Clothes first, then books, papers, miscellany and sentimental items. （後略）
purging or meticulous folding とあるので、処分するほか、きちんとたたんで整理することを含むより広い意味で使うようである。ついでだが sentimental item という言い方もおもしろい。
近藤さんの著書「人生がときめく片づけの魔法」の英語版 The Life-Changing Magic of Tidying Up: The Japanese Art of Decluttering and Organizing は「ニューヨーク・タイムズ」のベストセラーリストに名を連ねたという。
このタイトルから類語も学べる。declutter は de- + clutter で、clutter を使った表現を先日紹介したが（→cut through the clutter 「（多数の中で）人目を引く」）「散らかす」「がらくた」の意味。これに"脱～"を示す de- が付いているので、逆に「いらないものを片づける」ということになるだろう。
同様に organize や tidy up も「整理整頓」「片づけ」である他、上記の「ウォール・ストリート・ジャーナル」紙の記事には、
- “The Life-Changing Magic of Tidying Up,” a mystical manifesto on letting go of the stuff we don’t need, has become a global publishing phenomenon.
という文もあり、この let go of も使えそうだ。
毎年の年末年始には、いくつかの団体が、その１年を代表する単語を "Word of the Year" として選定していて、私も毎回楽しみにしているが、この Kondo もその候補になったらおもしろいなと思った。
一方で、ずいぶん前のことだが、学生時代に読んでいた英語雑誌が押入れの奥からまとまって出てきたことがあり、今はすっかり聞かなくなった時事用語や当時の新語があって、懐かしい気持ちになった。
新語が一時的なものに終わるか、定着するかはわからない。世相や流行の移ろい、"運"などにもよるだろう。若い頃は私も、英語の新聞や雑誌などに出てくる新語や時事用語を追っていた時期があったが、いつしか熱心でなくなってしまった。"こんまり"さんの言葉を使えば、あまり新語にときめかなくなった、ということになる。
今では、興味を持ったテーマや英文で目にすれば調べるという、自然体に近いものになっている。定着するかどうかわからない言葉に過度にとらわれてもあまり意味がないと考えるようになったと言えば一応の格好はつくが、要は私がトシを取って、そうしたエネルギーや情熱が薄れてしまったということだろう。そう思うとちょっと寂しい気持ちになった。
過去の参考原稿：
・pigeon-hole 「整理棚」
The Life-Changing Magic of Tidying Up: The Japanese Art of Decluttering and Organizing
- 出版社/メーカー: Ten Speed Press
- 発売日: 2014/10/14
- メディア: Kindle版
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