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Chinese rings 「知恵の輪マジック」 (新・刑事コロンボ「汚れた超能力」) [固有名詞にちなむ表現]

このところ"固有名詞にちなむ表現"をドラマ「刑事コロンボ・汚れた超能力」からいくつか引用してきたが、実はまだある。この作品で、殺されたマジシャンの工房を訪れたコロンボが、数々の手品道具を見て感嘆の声をあげる場面がある。それに Chinese rings という言葉が出てくる。

- Columbo: I've never seen so many wonderful tricks. Those beautiful Chinese rings, and that terrific birdcage.
(Columbo Goes to the Guillotine)

画面には具体的な物体が映らないのでわからないのだが、Chinese rings とは何だろうか。

私が見た範囲の辞書には載っていなかったが、Wikipedia を見たところ2つの意味があり、大きな知恵の輪のような道具を使った手品、あるいは、針金が組み合わさった一種の立体パズルであるらしいことがわかった。画像も載っているので、それを見ると何となくイメージがつかめる。

コロンボが見たのは前者の方だろうが、Wikipedia には Chinese linking rings として単独の項目があった。冒頭を引用しよう。

- The Chinese linking rings is considered to be a classic of illusion magic. In the traditional effect, solid metal rings appear to link and unlink, pass through each other, and form chains and other complex patterns and configurations.
(中略)
Chinese stage magician Ching Ling Foo (1854-1922) was one of the early performers of the linking rings in the form known today.
( http://en.wikipedia.org/wiki/Chinese_linking_rings )

上記のように中国人のマジシャンが得意としたことが名前の由来なのだろうか、そのへんは説明がない。

後者は Baguenaudier という別の項目の中で言及されていて、見出し語と同じ意味を持つ言葉のひとつが Chinese rings であるという。

- Baguenaudier (also known as the Chinese Rings, Cardan's Suspension, Cardano's Rings, Devil's needle or five pillars puzzle) is a disentanglement puzzle featuring a loop which must be disentangled from a sequence of rings on interlinked pillars.
(中略)
It is thought to have been invented originally in China. The origins are obscure. (中略)The name "Baguenaudier" is French for "time-waster".
( http://en.wikipedia.org/wiki/Baguenaudier )

ちなみに、この他にも呼び方があるのでややこしい。

- Variations of this include The Devil's Staircase, Devil's Halo and the Impossible Staircase. Another similar puzzle is the Giant's Causeway which uses a separate pillar with an embedded ring.
(ibid.)

どちらの Chinese rings も、もっと調べればいろいろな背景情報がわかるのだろうが、今回はこの程度にしておこう。

さて、1970年代に製作された「刑事コロンボ」は、アクションではなく刑事と容疑者(犯人)の駆け引きが見どころで人気作となり(やりとりがよく練られていて繰り返し観てもおもしろく、英語学習にも役立つ)、いったん終了した後10年ほど経った1989年に復活した。このところ引用してきた Columbo Goes to the Guillotine はその新シリーズの第1作だ。

しかし名作揃いだった旧シリーズの再現はかなわず、回を追うごとに失速し、レベルダウンが顕著になっていったのが残念だ。私は「新・刑事コロンボ」として日本語版が不定期に放映された時に何本か観たものの、そのたびに期待を裏切られていた。

今回のエピソードを含む新シリーズのはじめの方の作品は、私はDVDになってから初めて観たが、やや息切れ感が出てきた旧シリーズ終盤の作品と同じ程度の水準は保っていて、それなりに観ることができるのが多少の救いである。

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