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オックスフォード版「2015年の英単語」は emoji (絵文字)! [英語になった日本語]

英語圏で選ばれる「今年の言葉」 Word of the Year の時期がまたやってきた。一部は年内に発表されるが、私はこれまで、それぞれの結果を見たうえで年始にまとめて取り上げるようにしてきた。しかし辞書でおなじみの「オックスフォード」社の今年の選定は「おっ」と思ったので、一足早く書いてみることにしよう。

Oxford 社の公式サイトで該当ページを開くと、"Oxford Dictionaries Word of the Year 2015 is…" という大きな字のタイトルのあとに、うれし涙を流している黄色い顔のキャラクターが描かれている。

「ん?かんじんの単語は何なんだ?」と思って、本文を読むと、

- That’s right--for the first time ever, the Oxford Dictionaries Word of the Year is a pictograph: (ここに黄色い顔の絵文字), officially called the ‘Face with Tears of Joy’ emoji, though you may know it by other names. There were other strong contenders from a range of fields, outlined below, but (再び黄色い顔) was chosen as the ‘word’ that best reflected the ethos, mood, and preoccupations of 2015.
(http://blog.oxforddictionaries.com/2015/11/word-of-the-year-2015-emoji/)

そう、「絵文字」なのである。emoji が英語として使われるようになっていることは少し前から知ってはいたが、とうとう栄えある Word of the Year に選ばれるとは!

もっとも、私が「絵文字」と聞いてとっさに頭に浮かべるのは、(^o^) とか (>_<) など、記号を使った「顔文字」である(若い頃からパソコンを使っている古い世代なのだ)。英語では横向きの :-) や :-| のようになり、日本語入力で作る方が見ばえがいいなと思っていた。単語としては emoticon smiley などと呼ばれ、辞書にも載っている。

参考:https://en.wikipedia.org/wiki/List_of_emoticons

ところが、普及が進むスマートフォンなどの携帯端末には、文字通り「絵」を使ったマークを入れる機能が備わるようになり、字を組み合わせる必要がなくなった。今回の emoji も、こちらを表す単語として選定されたものだろう。

「オックスフォード」の説明には、このへんのことも書かれていた。

- An emoji is ‘a small digital image or icon used to express an idea or emotion in electronic communication’; the term emoji is a loanword from Japanese, and comes from e ‘picture’ + moji ‘letter, character’.

The similarity to the English word emoticon has helped its memorability and rise in use, though the resemblance is actually entirely coincidental: emoticon (a facial expression composed of keyboard characters, such as ;), rather than a stylized image) comes from the English words emotion and icon.
(ibid.)

そして、

- Emojis are no longer the preserve of texting teens -- instead, they have been embraced as a nuanced form of expression, and one which can cross language barriers.
(ibid.)

と、世代と言語を超えて使われるようになったと絵文字tはベタ褒め(?)されており、ヒラリー・クリントンが書いた "How does your student loan debt make you feel? Tell us in 3 emojis or less." というツイートも紹介されていた。

日本人の私としては、emoji としてそのまま英語に取り入れられた過程をもっと知りたいものだと思った。絵文字は日本が発祥の地だと思うが、そうだとしても英語の呼称として日本語である必要はないのではという気がするからだ。その一方で、日本の「絵文字」はそれほど類例がない存在なのかもしれないとも考えた。

こうしたことをあわせて、emoji や emoticon などについてもっと英文を調べれば、いろいろおもしろいことがわかりそうだし英語の勉強にもなるだろう。詳しいことをご存知の方はご教示いただければありがたいが、今回はとりあえず、海外に知られる日本語がまたひとつ増えたという喜びを書くに留めておこう。

と同時に、「絵文字」が台頭して昔ながらの「顔文字」の出番が減っていくとしたら、ちょっとさびしい気持ちになりそうだ。自分から「顔文字」を使うことはほとんどない私だが、記号や文字の組み合わせによってこれほど幅広い”表情”が生み出せるのか、と感心することが多かったのだから。

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