have a strength in one's eyes 「目力(めぢから)がある」 [和英表現]
日本で起きた事件を取り上げたノンフィクション People Who Eat Darkness (邦題「黒い迷宮: ルーシー・ブラックマン事件15年目の真実」)で見つけた表現を今回も紹介しよう。have a strength in one's eyes を見て頭に浮かんだ日本語は、やはり「目力がある」だった。
失踪した Lucie Blackman さんの事件にからんで逮捕された容疑者について、同級生が語る部分に出てくる。
- He got angry quickly;he was very-short-tempered. I thought his eyes were very strong. He had a strength in his eyes. But it would not be true to say that everyone liked him.
(People Who Eat Darkness by Richard Lloyd Parry)
「目力(めぢから)」は比較的新しい言葉ではないだろうか。同じような言葉に「眼力(がんりき)」がある。前者は目についての印象を、後者は、時には「目力」と同じ意味、時には物事の良し悪しを見抜く力を指すと思うが、国語辞典を見ると「眼力」は「視力、物を見る力」を意味するとも書かれていた。
次に私が持っている和英辞典で「目力」を探すと、収録していたのは「研究社和英大辞典」だけで、
- (目元の印象力) eyes that convey a strong sense of purpose
とあった。ただ個人的には、いかにも説明的な英訳という感じがして、今回引用した表現の方が(「目力」に相当する意味に取っても間違いではないのであれば)より締まっているように思う。なお、このところ続けて取り上げているこの作品は日本語の翻訳が出ていることは知っていたが、この週末に立ち寄った大型書店に置いてあって実際に見た。今回のくだりを探してみたら、やはり「目力」としていた。
「研究社」の他に手持ちの和英辞典で載せているものはなかったので、ネットで調べてみると、Weblio 辞書というオンライン辞書に次のような英訳があった。
- the ability to convey strong emotions with his eyes (for an actor); eyes that convey a strong sense of purpose
- 彼の目力は半端ない
His vision is very impressive.
- 彼は目力が強い
He has good eyesight.
ひとつ目は(研究社の辞書と同じ表現も採用しているが)やはり説明的だと感じ、あとの二つの例文は、私としては「眼力」にあてる方がふさわしいように思ったが、どうだろうか。「めぢから」も「洞察力」や「視力」という意味で使ってOKなのか、自分の日本語力が不安になってくる。
それはともかく、ついでに「眼力」も手持ちの和英辞典で引いてみた。
- insight; penetration; power of observation
鋭い~ great insight; acute observation
~のある discerning; penetrating; full of insight
(研究社和英大辞典)
- vision, perceptivity
人の心を見抜く鋭い眼力を持っていた
That old man's perceptivity was such that he could see right through to people's real motivations
(スーパーアンカー和英辞典)
失踪した Lucie Blackman さんの事件にからんで逮捕された容疑者について、同級生が語る部分に出てくる。
- He got angry quickly;he was very-short-tempered. I thought his eyes were very strong. He had a strength in his eyes. But it would not be true to say that everyone liked him.
(People Who Eat Darkness by Richard Lloyd Parry)
「目力(めぢから)」は比較的新しい言葉ではないだろうか。同じような言葉に「眼力(がんりき)」がある。前者は目についての印象を、後者は、時には「目力」と同じ意味、時には物事の良し悪しを見抜く力を指すと思うが、国語辞典を見ると「眼力」は「視力、物を見る力」を意味するとも書かれていた。
次に私が持っている和英辞典で「目力」を探すと、収録していたのは「研究社和英大辞典」だけで、
- (目元の印象力) eyes that convey a strong sense of purpose
とあった。ただ個人的には、いかにも説明的な英訳という感じがして、今回引用した表現の方が(「目力」に相当する意味に取っても間違いではないのであれば)より締まっているように思う。なお、このところ続けて取り上げているこの作品は日本語の翻訳が出ていることは知っていたが、この週末に立ち寄った大型書店に置いてあって実際に見た。今回のくだりを探してみたら、やはり「目力」としていた。
「研究社」の他に手持ちの和英辞典で載せているものはなかったので、ネットで調べてみると、Weblio 辞書というオンライン辞書に次のような英訳があった。
- the ability to convey strong emotions with his eyes (for an actor); eyes that convey a strong sense of purpose
- 彼の目力は半端ない
His vision is very impressive.
- 彼は目力が強い
He has good eyesight.
ひとつ目は(研究社の辞書と同じ表現も採用しているが)やはり説明的だと感じ、あとの二つの例文は、私としては「眼力」にあてる方がふさわしいように思ったが、どうだろうか。「めぢから」も「洞察力」や「視力」という意味で使ってOKなのか、自分の日本語力が不安になってくる。
それはともかく、ついでに「眼力」も手持ちの和英辞典で引いてみた。
- insight; penetration; power of observation
鋭い~ great insight; acute observation
~のある discerning; penetrating; full of insight
(研究社和英大辞典)
- vision, perceptivity
人の心を見抜く鋭い眼力を持っていた
That old man's perceptivity was such that he could see right through to people's real motivations
(スーパーアンカー和英辞典)
People Who Eat Darkness: Murder, Grief and a Journey into Japan's Shadows
- 作者: Richard Lloyd Parry
- 出版社/メーカー: Vintage Books
- 発売日: 2012/03/05
- メディア: ペーパーバック
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いろんなウェブサイトで目力を英語でなんというかという質問がありましたが日本語の目力の意味に一番近く的確な言葉があります。
それは、spellbinding eyesとかspellbinding lookとかです。
Spellbingingは、見る者を魅了する、釘付けにする、見るものが呪文にかけられ目が離せないようなという意味があります。
この言葉は、EL JamesのFifty Shade Darkerに出てきます。質問者さんは「例えば、女性のお化粧のときなどに使う言葉として」と言ってましたね。それならSpellbingingです。英語圏の化粧品のウェブサイトなどを見ると宣伝文句でSpellbinding eyeshadow (目力アイシャドウ)と宣伝してます。
Attractive eyesやbeautiful eyesやpowerful eyesはどうかという意見は沢山他のウェブサイトでもみましたか、一般的過ぎて日本語で言いたい意味とは、微妙に違います。
あと、じーっと見つめられているような強い眼差し、鋭い目、そのような目力を piercing eyesと言います。
I'm so overwhelmed by his piercing eyes. 彼の目力に圧倒された。または参った目がハート目がハート目がハート
という風に使えます。
by DeltaGirl (2017-02-09 04:22)
DeltaGirl さん、コメントありがとうございました。大変参考になりました。
by tempus fugit (2017-02-10 00:58)