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mistletoe 「(クリスマスで使われる)ヤドリギ」 [英語文化のトリビア]

毎年この時期にはクリスマスがらみの話を書くようにしているので短くひとつ。典型的な日本人学習者である私は目で覚えた英単語が多いが、mistletoe はその昔、高校生の時にFEN(現AFN)で耳にして知った。英語なのに一瞬「味噌トウ」っていったい何だ、と思ってしまった。

こう聞き取ったのは後述する/l/の発音の特徴のためだが、miso- と綴ると思い込んだので、スペリングを想像して辞書を引いても正体にたどりつけるわけがない。FENの番組がクリスマスについての内容だということはわかったが、文化慣習の面から調べてみようと思いつくこともなかった。

mistletoe という単語だと知ったのは、その少し後に雑誌か何かでたまたま読んだクリスマス関連の記事に出てきたからだった。今はなきラジオ講座「百万人の英語」のテキストだったような気もするが、定かではない。

クリスマスの飾りとして家の戸口に枝が掛けられる「ヤドリギ」(宿り木)のことである。言葉は知らなくても実物や画像を見ればピンと来る人が多いだろう。

典型的日本人である私は「正月のしめ縄・しめ飾りのようなものか」と思ったが、mistletoe の下で男の子は女の子にキスできるという風習があるそうで、このへんはしめ飾りとは大違い、やはり西洋だ。といってもキスは握手やお辞儀のようなものだと思えば別に驚くことではないのかもしれない。

なお私が/misltou/を「ミソトウ」と聞き取ったのは「オ」のように聞こえる「暗い l」のためだ。この音については以前取り上げたことがあるが(→ こちら)、ピコ太郎の「ペンパイナッポーアッポーペン」(すでに昔日の感があるか)、また若者言葉の「パーリーピーポー」(”パリピ”)のおかげで、日本人の間でも知名度?があがっているはずだ。

このほかクリスマスがらみの木といえば、もちろんツリーに使う「モミの木」、また葉がギザギザした「ヒイラギ」を思い起こすが、英語ではぞれぞれ fir treeholly というそうだ。

後者はいかにも聖なるクリスマスにふさわしいようにみえるが、語源は holy とは関係なく異なるとのこと。映画の聖地ハリウッドを「聖林」と表記することがあるが、これは単語を取り違えたものだろう。

Hollywood はこの場所に holly にそっくりの toyon (カリフォルニアカナメモチ)という常緑低木の森があったためこう命名された、という情報が辞書などに載っていた。

過去の参考記事:
「ウェオ・アイム・ステオ・イン・マイ・アアリイ・サーリース」 (dark L と clear L)
la-la land 「非現実的な世界」「夢の国カリフォルニア」

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Kawada

Tempus fugit様
お久しぶりです。
そしてFeliz Navidad!ですね。
このエントリーを見て、マライアキャリーの“All I want for Christmas is you”を思い出しました。
by Kawada (2017-12-25 12:43) 

tempus fugit

マライアの曲にもmistletoeが出てくるのですね。彼女は最近歌以外の話題が多いようで残念です。コメントどうもありがとうございました。

by tempus fugit (2017-12-26 09:51) 

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