stick-to-itiveness 「ねばり強さ」「がんばり」 [読書と英語]
貧乏性なので読んだ本はたいてい手元に残しているが、書棚や整理箱が溢れてきたのを見て、さすがに整理しなくてはと考えた。しかし、再び読むことはないだろうと思っても処分の踏ん切りがつかない場合もある。
何らかの思い出がある本のほか、かなりの数になるペーパーバックもそうだ。作品自体には思い入れがなくても、目にとまった英単語や表現に印がつけてあり、ページをパラパラとめくって見直してみると、「なるほど」と思うものがあって、何だかもったいない(同時に、自分の語彙力に進歩がないことを思い知らされるが)。
かつてはそうした単語や言い回しを書き抜いていたものだが、何かと多忙になり、というより正直メンドウになって、ほったらかしにするようになってしまった。
前置きが長くなったが、そのように印をつけていたままの「もったいない」単語として、stick-to-itiveness が目にとまったので、メモしておこう。
この単語を拾ったのは、Illegal Alien というSFミステリである。タイトルの英語はふつうなら「不法入国者」「不法に滞在している外国人」のことだが、ここでの alien は「宇宙人」「エイリアン」を指している。
地球人が初めて遭遇した異星人が、地球人を殺害した疑いで逮捕され地球で裁判にかけられる・・・という内容で、シリアスかつユーモラスな場面もあり楽しめる小説だった。作者のロバート・J・ソウヤーは最近は名前を聞かなくなったが、この作品を含めて高評価のSFを多数著していて、このブログでも数年前にちょっと触れたことがある(→こちら)。
- I admire your stick-to-itiveness, Mr. Ajax. But tell me, sir, will you have the backbone to stick to it until the bitter end?
(Illegal Alien by Robert J. Sawyer)
一見ヘンな単語のようにも感じるが、この引用からもうかがえるように、stick to it に -ive がついて形容詞になり、それに -ness をつけて名詞にしたものである。意味も想像がつくはずで、「辛抱強いこと」「粘り強さ」ということになる。
英語圏の辞書から引用しよう。
- firm or unwavering adherence to one's purpose
I wonder if he really has the stick-to-itiveness to finish law school (Merriam-Webster.com)
- US informal persistence, tenacity
He didn't always have as much stick-to-itiveness in some of his missions.
(Collins English Dictionary)
- Unwavering pertinacity; perseverance:
You've got to have reasonable goals and the stick-to-itiveness to get there.
(American Heritage Dictionary)
たまった本の整理も stick-to-itiveness が必要、というのは大げさだろうか。
なおこの単語の強勢は -to- のところにある。どの辞書を見てもそうなっているが、私が愛用しているセイコーインスツル製の電子辞書にあるLDOCEの読み上げ発音だけは、最初の stick- にあるように聞こえ、ちょっと不思議である。
過去の参考記事:
・endure with dignity 「がまん」
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何らかの思い出がある本のほか、かなりの数になるペーパーバックもそうだ。作品自体には思い入れがなくても、目にとまった英単語や表現に印がつけてあり、ページをパラパラとめくって見直してみると、「なるほど」と思うものがあって、何だかもったいない(同時に、自分の語彙力に進歩がないことを思い知らされるが)。
かつてはそうした単語や言い回しを書き抜いていたものだが、何かと多忙になり、というより正直メンドウになって、ほったらかしにするようになってしまった。
前置きが長くなったが、そのように印をつけていたままの「もったいない」単語として、stick-to-itiveness が目にとまったので、メモしておこう。
この単語を拾ったのは、Illegal Alien というSFミステリである。タイトルの英語はふつうなら「不法入国者」「不法に滞在している外国人」のことだが、ここでの alien は「宇宙人」「エイリアン」を指している。
地球人が初めて遭遇した異星人が、地球人を殺害した疑いで逮捕され地球で裁判にかけられる・・・という内容で、シリアスかつユーモラスな場面もあり楽しめる小説だった。作者のロバート・J・ソウヤーは最近は名前を聞かなくなったが、この作品を含めて高評価のSFを多数著していて、このブログでも数年前にちょっと触れたことがある(→こちら)。
- I admire your stick-to-itiveness, Mr. Ajax. But tell me, sir, will you have the backbone to stick to it until the bitter end?
(Illegal Alien by Robert J. Sawyer)
一見ヘンな単語のようにも感じるが、この引用からもうかがえるように、stick to it に -ive がついて形容詞になり、それに -ness をつけて名詞にしたものである。意味も想像がつくはずで、「辛抱強いこと」「粘り強さ」ということになる。
英語圏の辞書から引用しよう。
- firm or unwavering adherence to one's purpose
I wonder if he really has the stick-to-itiveness to finish law school (Merriam-Webster.com)
- US informal persistence, tenacity
He didn't always have as much stick-to-itiveness in some of his missions.
(Collins English Dictionary)
- Unwavering pertinacity; perseverance:
You've got to have reasonable goals and the stick-to-itiveness to get there.
(American Heritage Dictionary)
たまった本の整理も stick-to-itiveness が必要、というのは大げさだろうか。
なおこの単語の強勢は -to- のところにある。どの辞書を見てもそうなっているが、私が愛用しているセイコーインスツル製の電子辞書にあるLDOCEの読み上げ発音だけは、最初の stick- にあるように聞こえ、ちょっと不思議である。
過去の参考記事:
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