fortune hunter ~カネ目当ての結婚 #2 [刑事コロンボ]
前回取り上げた gold digger から連想した言葉に fortune hunter があるので、短く書いておきたい。こちらの方が字面からも意味が想像しやすい。
ここでの fortune は「運、幸運」ではなく「財産、富」の方の意味で、それを狙う人ということだが、とりわけ「財産目当てに金持ちと結婚する人」を指す。
自分の英語学習ファイルを検索したら、アメリカのTVドラマ「刑事コロンボ」 Columbo のエピソードのひとつ Lady in Waiting (邦題「もうひとつの鍵」)に出てきたやりとりをメモしていた。
登場人物の女性と婚約している男性についてのやりとりである。この女性は富豪の家の生まれだが、彼女の母親は「婚約者はカネが目当てだ」と言い張り、話し相手になっているコロンボも「彼女もそこまで見通せませんからね」と調子をあわせている。
- 母親: He is an obvious fortune hunter.
コロンボ: Of course, she would have no way of seeing through him, would she?
コロンボ警部は、この女性 Beth の兄が不慮の死を遂げたことから捜査しているのだが、くだんの婚約者に会って話を訊いている場面にもこの言葉が出てきた。婚約者は「カネ目当てだと見ているのだろうが、財産があろうとなかろうと自分は本当に彼女を愛している」と話す。
- 婚約者: Suppose you ask the question that you haven't asked, whether or not I'm a fortune hunter.
コロンボ: I never intended...
婚約者: I'm not. I love Beth, with her money or without her money.
ちなみに、この婚約者を演じたのはレスリー・ニールセン Leslie Nielsen で、私を含めてある年代以上の人にとっては、日本でも話題になった「フライングハイ」 Airplane! や「裸の銃を持つ男」 The Naked Gun といったコメディ映画で知られているはずだ。
「刑事コロンボ」の「もうひとつの鍵」は、ニールセンがそうした映画に出演してコメディ俳優に転じる前に出演したTVドラマであり、カネ目当てと言われながら実はこの女性を一途に愛している婚約者を結構かっこよく演じている。
しかし私にとっては、ニールセンといえば”人気コメディ俳優”という位置づけなので、ここでのシリアスな演技はかえっておかしく見えて笑いたくなってしまう。先入観とは恐ろしいものだ。本当は順序が逆なのだが。そういえばこのエピソードでコロンボが事件を解決するきっかけになったのが、「主客転倒」 putting the cart before the horse という言葉だった。
次に掲げるのはニールセンについての動画で、少し長いが英語学習にも好適ではないだろうか。6分ごろから「もうひとつの鍵」の場面も短く使われている。
最後に、英語圏の辞書にあった説明を引用しておこう。
- someone who hopes to become rich quickly and easily, especially by getting married to a rich person
(Macmillan Dictionary)
- (plural fortune hunters)
A person who eagerly seeks wealth without working to earn it, especially in an adventurous way or in an unsavory or unscrupulous way such as through marriage.
She pictured him as a crafty adventurer, a wretched fortune-hunter.
(Wiktionary)
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ここでの fortune は「運、幸運」ではなく「財産、富」の方の意味で、それを狙う人ということだが、とりわけ「財産目当てに金持ちと結婚する人」を指す。
自分の英語学習ファイルを検索したら、アメリカのTVドラマ「刑事コロンボ」 Columbo のエピソードのひとつ Lady in Waiting (邦題「もうひとつの鍵」)に出てきたやりとりをメモしていた。
登場人物の女性と婚約している男性についてのやりとりである。この女性は富豪の家の生まれだが、彼女の母親は「婚約者はカネが目当てだ」と言い張り、話し相手になっているコロンボも「彼女もそこまで見通せませんからね」と調子をあわせている。
- 母親: He is an obvious fortune hunter.
コロンボ: Of course, she would have no way of seeing through him, would she?
コロンボ警部は、この女性 Beth の兄が不慮の死を遂げたことから捜査しているのだが、くだんの婚約者に会って話を訊いている場面にもこの言葉が出てきた。婚約者は「カネ目当てだと見ているのだろうが、財産があろうとなかろうと自分は本当に彼女を愛している」と話す。
- 婚約者: Suppose you ask the question that you haven't asked, whether or not I'm a fortune hunter.
コロンボ: I never intended...
婚約者: I'm not. I love Beth, with her money or without her money.
ちなみに、この婚約者を演じたのはレスリー・ニールセン Leslie Nielsen で、私を含めてある年代以上の人にとっては、日本でも話題になった「フライングハイ」 Airplane! や「裸の銃を持つ男」 The Naked Gun といったコメディ映画で知られているはずだ。
「刑事コロンボ」の「もうひとつの鍵」は、ニールセンがそうした映画に出演してコメディ俳優に転じる前に出演したTVドラマであり、カネ目当てと言われながら実はこの女性を一途に愛している婚約者を結構かっこよく演じている。
しかし私にとっては、ニールセンといえば”人気コメディ俳優”という位置づけなので、ここでのシリアスな演技はかえっておかしく見えて笑いたくなってしまう。先入観とは恐ろしいものだ。本当は順序が逆なのだが。そういえばこのエピソードでコロンボが事件を解決するきっかけになったのが、「主客転倒」 putting the cart before the horse という言葉だった。
次に掲げるのはニールセンについての動画で、少し長いが英語学習にも好適ではないだろうか。6分ごろから「もうひとつの鍵」の場面も短く使われている。
最後に、英語圏の辞書にあった説明を引用しておこう。
- someone who hopes to become rich quickly and easily, especially by getting married to a rich person
(Macmillan Dictionary)
- (plural fortune hunters)
A person who eagerly seeks wealth without working to earn it, especially in an adventurous way or in an unsavory or unscrupulous way such as through marriage.
She pictured him as a crafty adventurer, a wretched fortune-hunter.
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