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カズオ・イシグロの「日の名残り」~映画と小説 [映画・ドラマと英語]

日の名残り コレクターズ・エディション [DVD]

日の名残り コレクターズ・エディション [DVD]

  • 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
  • メディア: DVD

先日ちょっと触れた Kazuo Ishiguro の "The Remains of the Day" は、彼の小説の中でも最も愛好者が多いのではないだろうか。

映画化もされていて、原作をかなり忠実に描いている。イギリス英語がふんだんに味わえるこの映画をDVDで久しぶりに鑑賞した。小説とも比べながら、感じたことを少し書いてみたい。以下、ネタばれがある。

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「交渉する」ではない negotiate (カズオ・イシグロ「浮世の画家」) [注意したい単語・意外な意味]

前回、カズオ・イシグロの小説 "An Artist of the Floating World" を紹介したが、この作品の最後の方に、「この単語の意外な意味」に当てはまりそうな例が出てくる。ご存じない方がいたら、知っておいて損はないのではと思ったので、取り上げたい。negotiate という単語である。

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カズオ・イシグロの英文を味わう (「日の名残り」「浮世の画家」) [読書と英語]

The Remains of the Day

The Remains of the Day

  • 作者: Kazuo Ishiguro
  • 出版社/メーカー: Faber and Faber
  • 発売日: 2005/03/03
  • メディア: ペーパーバック


「英語を読む時は、口や頭の中で音声化してはならない」―その昔聞いた速読の方法論である。その後、英語が情報を知る手段になると、読む速度も上がり、音声化も徐々に減ったように感じた。

さらに、速読にこだわらず楽しみで英語を読むようになると、逆に英文の方から美しい音を発していると錯覚することも起きるようになった。そんな体験を最初にしたのが、Kazuo Ishiguro の "The Remains of the Day" (1989年)である。

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クリスマスの名文 Yes, Virginia, there is a Santa Claus. [英語文化のトリビア]

Yes, Virginia, There Is A Santa Claus: The Classic Edition

Yes, Virginia, There Is A Santa Claus: The Classic Edition

  • 作者: Francis P. Church
  • 出版社/メーカー: Running Press Kids
  • 発売日: 2001/08/23
  • メディア: ハードカバー


クリスマスにちなんだ英文として、まっさきに私の頭に浮かぶのは、「サンタって本当にいるの?」という少女の問いに答えた "Yes, Virginia, there is a Santa Claus." である。100年以上も前に書かれたものだが、今でもこれをもじった言い回しが使われているほどだ。

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TIME誌「今年の人」の思い出 [ニュースと英語]

自宅と親の家に、古いTIME誌が何冊か残っている。学生時代に読み始めて以来、特に大きな出来事や特集のあった号を保存している。 年末恒例の"Man of the Year"、いまの "Person of the Year" もいくつか取ってある。

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タグ:国際問題
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TIME誌が選んだ2006年「今年の人」 [ニュースと英語]

web-time20061225.jpg書店に、年末恒例の "Person of the Year" をカバーにした TIME 誌が並び始めた。今年選ばれたのは、意表をついた(?) "You" だった。個人がどんどん情報発信力を増していることを背景に選ばれたようだが、タイムリーというべきか、苦しまぎれとみるべきか。

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cruise の由来 [英語のトリビア]

先日書いたように starboard posh の由来を調べたらちょっと面白かったので、航海にちなむ他の単語を辞書で引いてみた。この中から、cruise について書いてみたい。

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「刑事コロンボ」の思い出と port (「別れのワイン」) [刑事コロンボ]

先日取り上げた port 「左舷」からさらに連想を続ける。「刑事コロンボ」は、私が十代はじめだったころ人気があったアメリカのTVドラマだ。この中に、「別れのワイン」という邦題のエピソードがあり、出色の出来だった。傑作が多いこのシリーズの中でも、ベスト1に推すファンも多いのではないかと思う。

そして私にとって、英語の表現をもじってタイトルにすることがあることを知り、英語の面白さに気づかされたという意味でも、思い出の深い作品である。

刑事コロンボ傑作選(別れのワイン/野望の果て) [DVD]

刑事コロンボ傑作選(別れのワイン/野望の果て) [DVD]

  • 出版社/メーカー: ジェネオン・ユニバーサル
  • メディア: DVD

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posh の由来は port out, starboard home か [英語のトリビア]

先日から書いてきた、航海に関する表現や port 「左舷」からの連想で、posh という単語を取り上げてみたい。elegant, fashionable, and expensive といった意味で、英和辞典には「豪華な、しゃれた、上品な」などと書かれている。この単語、イギリスからのインド航路に由来すると何かで読んだことがある。

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starboard は「星」とは関係なかった [英語のトリビア]

「航海」にちなんだ表現を先日書いたが、そこから連想を続けよう。「左舷」は port または portside で、「右舷」は starboard というが、知らなければ日本語からはなかなか想像がつかないのではないだろうか。

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タグ:音楽 聖書
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「航海」にちなんだ表現 [単語・表現]

"Iraq Study Group Report" の発表にあたってベイカー委員会が行った記者会見を先日取り上げたが、気づいた表現について、さらに続きを書く。

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never-was, never-will [辞書に載っていない表現]

このところ has-been や might-have-been、また would-be と wannabe を取り上げたが、このつながりでさらに頭に浮かんだのが never-was という単語である。複数は never-weres だそうで、were にさらに-s がつくのが面白い。

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マドンナで広まったwannabe [音楽と英語]

前回 has-been と might-have-been という表現について書いたが、動詞を他の動詞・助動詞とくっつけてできた、人を表す単語をもう少し見てみよう。こうした成り立ちの単語で、まずあげられるものといえば would-be だろうか。形容詞だけでなく名詞としても使える。

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人を指す has-been、および might-have-been [ニュースと英語]

アメリカの超党派グループがイラクの出口戦略を練っていることについて先日書いたが、その結論が発表された。

全文はネットでも読めるが、何せ長い。手っ取り早いのは委員たちの記者会見についての記事だ。報告書の大まかな内容とあわせて、老練な彼らの巧みな質疑応答が参考になる。この会見から、面白いと思った単語や表現について書いてみたい。

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「英語教師 夏目漱石」 [読書と英語]

英語教師 夏目漱石 (新潮選書)

英語教師 夏目漱石 (新潮選書)

  • 作者: 川島 幸希
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2000/04
  • メディア: 単行本

夏目漱石といえば、英文学を専門とし英語を教えもしていたが、留学先のロンドンでは苦しい体験をしたことが知られている。そのためか、その英語力は読解が中心で会話が不得手という書斎派のそれであり、いってみれば典型的な日本人、という印象を持っている人が多いのではないだろうか。はたして本当にそうだったのか。

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タグ:英語学習
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「2」にちなんだ表現・落穂拾い [数にちなむ表現]

少し前から「数字にちなんだ英語表現」を整理しているが、「2」について、これまであげた以外の言い回しをいくつか書き留めておこう。

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お金の数にからんだ表現 [数にちなむ表現]

「2」にちなんだ単語・表現」の続きである。このところ、ろくな意味がない動詞ばかり集めたが、今回取り上げたいのは two cents two a penny, twopence など、英米版「二銭銅貨」にからんだ表現である。

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タグ:-発音
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気になる表記「数10」「10数」 [日本語]

ワープロ、次いでパソコンの普及で、日本語を横書きで表すことが増えたためだろうか、「数10人」や「20数個」といった表記をやたらと目にするようになった。

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「不倫する」 「二股かける」 two-time [数にちなむ表現]

数字にからむ英語表現を整理しているが、「2」を含む単語をもうひとつ取り上げよう。two-time という動詞である。何かを2回する、という意味ではない。とはいえ実例を見れば前後関係からあたりをつけられそうではある。日本語でも「二」股がけ、というやつだ。

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タグ:ジャズ
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on the double [数にちなむ表現]

前回取り上げたマイナスイメージを持つ double にからむ表現ではないが、おまけとして on the double をあげておこう。私がこれを知ったのは、首を傾げるような翻訳によってだった。それで新しい表現を知ったのだからプラスになったというべきだろうか、というのは我ながら意地の悪い態度である。

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タグ:翻訳・誤訳
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double- がつくネガティブな単語 (「二枚舌」「ちんぷんかんぷん」など) [数にちなむ表現]

数字の「2」にちなんだ単語として、今回もマイナスのイメージを持つものを取り上げよう。

cross にはいろいろな意味がある。動詞は「横切る」「交差する」、形容詞だと「十字形の」の他に「ご機嫌斜め」、名詞では「横断」や「十字架、十時の印」を指し、xx と手紙に書けば「キス」を表す。では、double-cross という動詞はどんな意味になるであろうか。

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「2度目の推測」ではない second-guess [数にちなむ表現]

「数にちなんだ単語・表現」として「2」を続ける。不思議なことだが、「2」がからむ単語には、ネガティブな意味を持つ動詞がいくつかある。手はじめに second-guess を取りあげてみよう。

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