途方もなく大きい zillion [数にちなむ表現]
先日書いた skosh は日本語の「少し」に由来していたが、そのつながりで「数にちなんだ単語」を取り上げてみよう。「少し」とは逆の「とても大きな数」という意味の zillion は、一見 million や billion のような具体的な数を表すようにみえるが、そうではない。「未知の数」を表す z を使って million の流儀で作られた造語だという。
英語になった日本語?skivvy と「助平」 [英語になった日本語]
前回書いた「英語に入った日本語」にからんで、もうひとつ思い出したのが skivvy である。複数形で男性用下着の一種 (men's underwear consisting of an undershirt and shorts) を表す。辞書を見ると由来不明とある。しかしこの単語、日本語の「助平」から来たという、驚くべき(?)説があるのだ。
英語になった「班長」 (honcho) [英語になった日本語]
いずれも以前取り上げた中国語由来の gung ho やアラビア語からの the mother of all... のように、戦争は外国語の単語や表現が取り入れられるきっかけとなってきたようだ。日本語も例外ではない。比較的有名なのは、「班長」に由来する honcho だろうか。
invade は「侵略する」か? [注意したい単語・意外な意味]
このところイラク戦争にからんだ内容を書いているが、この戦争が始まったころ、「アメリカでは invade と表現するなど否定的な報道もある」といった内容の日本人の文章を読んだことがある。アメリカで当時から反対論があったのは確かだが、はたして invade という単語は否定的な意味を持っているのだろうか。
show the flag の波紋 [ニュースと英語]
前回の boots on the ground から連想した show the flag について思い出を書くことにする。911テロのあとアメリカが日本に対して使ったとされ、自衛隊の派遣を求めたものだと大騒ぎになった表現である。本当にこの言葉が使われたのか、そしてこれが何を意味するかをめぐって、不明な点があったことも騒ぎに拍車をかけたのだった。
boots on the ground [ニュースと英語]
boot についてもうひとつ書くことにする。時事問題についての英文で時おり目にする表現が boots on the ground である。日本が「目に見える貢献」としてイラクに自衛隊を派遣するにあたって、この表現がカタカナになって使われていたのを憶えている方もいると思う。
「ブートキャンプ」と「鬼軍曹」 [単語・表現]
このところ書いてきた camp という単語で連想する最近のヒットといえば、やはり「ビリーズブートキャンプ」だろうか。続くはずがないからやめておけ、と意見しているにもかかわらず、私の妻も欲しい欲しいと言っているくらいだ。これで boot camp という語を覚えた人もいるだろうから、別のご利益もあるというべきか。ということで、camp から離れて boot にまつわる表現を調べることにした。
タグ:=英語文化のトリビア
「チャンピオン」ではない champion [注意したい単語・意外な意味]
前回は camp のちょっと変わった意味を取り上げたが、「キャンプ」などとして日常的に使われているものとは由来が異なっていた。親しまれている方の camp と語源で共通しているのが champion である。この単語、日本語になっている「チャンピオン」が知られる一方で、他の意味もあることがあまり教えられていないように感じられる。
「キャンプ」ではない camp [注意したい単語・意外な意味]
先日、映画「バットマン」で mano a mano という表現を知ったと書いたが、子供の時に見ていた、60年代のコミカルなTVドラマの方の「バットマン」にからんで知ったのが camp という名詞・形容詞・動詞である。野営のキャンプのことではない。
「ガン・ホー」 gung ho [映画・ドラマと英語]
このところ取り上げている「バットマン」を演じる前にマイケル・キートンが主演した映画に、日米の文化・企業風土の違いと摩擦をユーモアをまじえて描いた「ガン・ホー」 Gung Ho (1986年)がある。
アメリカの自動車業界が不振だった当時、ある街が日本のメーカーを誘致して再興を図ることにしたが…という話である。キートンはアメリカ側の労働者の代表で、異文化との摩擦に戸惑うことになる。日本はバブル期で、「そんな時代もあったな」としか思えない昔の話になってしまった。
タグ:-ラテン語・外来語
mano a mano, mano y mano (映画「バットマン」) [映画・ドラマと英語]
1989年の映画「バットマン」にちなんで、もう1回書くことにする。この作品は、タイトルロールには似合わないと思われていたマイケル・キートンの意外(?)な好演と並んで、やはりジャック・ニコルソンの怪演が印象的だった。個人的には、reboot である2005年の「バットマン・ビギンズ」より好きである。
また英語の面では、mano a mano という表現を知った作品でもある。もっとも映画のセリフでは、mano y mano となっていた。
「お株を奪う」 [単語・表現]
先日 typecast について書いた時にあげた英文の中に、映画「バットマン」にからんで「主役を食う」という意味の upstage という単語が使ったものがあった。ついでなので、類似の表現についてまとめてみることにしよう。
続・「はまり役」で型にはめられた俳優たち (typecast) [映画・ドラマと英語]
あるキャラクターを演じることによって俳優のイメージが固定されることを指す typecast について続きを書く。
映画「バットマン」 (1989年)は、コミカルなテレビ版とはうってかわって、原作に沿った暗いトーンを打ち出していた。主演のマイケル・キートンは続編に出たが、3作目には出演しなかった。
映画「バットマン」 (1989年)は、コミカルなテレビ版とはうってかわって、原作に沿った暗いトーンを打ち出していた。主演のマイケル・キートンは続編に出たが、3作目には出演しなかった。
タグ:スーパーヒーロー
「はまり役」で型にはめられた俳優たち (typecast) [映画・ドラマと英語]
映画「バットマン ビギンズ」が先日テレビで放送された。以前、reboot という単語について書いた際、「007 カジノ・ロワイヤル」とならんで、それにあてはまる例としてあげた作品だ。これにちなんで、こうした「ヒーローものシリーズ」に関係する単語をもうひとつあげることにする。typecast がそれである。
ダメ生徒の代表ジョニー君 (Why Johnny Can't Read) [辞書に載っていない表現]
最近の TIME 誌に、"Why Johnny Isn't Reading Much Better" というタイトルの記事があった。このジョニー君、教育問題についての記事の見出しなどで使われるのを時おり目にする。しかし、この名前を辞書で引いても、そうした情報はなかなか載っていないのではないかと思う。
「貧乏くじを引く」 [和英表現]
先日、福田総理が英語でどう形容されているかについて表現を列挙したが、福田さん絡みの他の英文を読んでいたら、ほぼ1年前に取り上げた単語 straw を使った表現が目に留まったので、短く書いておくことにする。「貧乏くじを引く」を意味するものである。
福田総理についての英語 [ニュースと英語]
ネット上の英文記事から、福田総理を形容・説明する表現を集めてみた。この点で新総理は、小泉さんや安倍さんよりも興味がある。この2人の人物像と主張は、欧米メディアにとってわかりやすかったと思うが、福田さんは、いかにも旧来の日本の政治家というイメージを持たれているのではないか。そうした人がどう表現されているか、かえって学ぶところがありそうに思ったのである。
タグ:日本の政治
続々・続きは前編で~reimagining, fanon [スター・トレック]
prequel, reboot, retcon と、ちょっと毛色の変わった「続編」を表す単語を見てきたが、関係する英文を読んでいてさらに目にとまった単語についてメモしておくことにする。いずれも、前回触れた「スター・トレック」の新作に関する記事にあったものだ。

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