Al-Anon 「アルコール中毒患者の家族会」 [英語文化のトリビア]
前回も触れた annotate と関連はないが、字面から何となく連想したのが、ジョージ・ハリスンとエリック・クラプトンの妻だったパティ・ボイドの自伝を読んでいて覚えた Al-Anon という言葉だ。
この本については前にもちょっと触れたことがあるが、ジョージと別れたあとパティが一緒になったクラプトンはアルコール依存症だった。そこで出てくるのがこの言葉である。
- I went out for a week, on Hazelden's instructions, to join the Al-Anon group, Alcoholics Anonymous for relatives. I found myself in a group of people who were married to or living with addict. (中略)
I found Al-Anon wonderfully helpful.
(Pattie Boyd: Wonderful Tonight)
- And as I discovered at Al-Anon, realizing that other people are going through exactly what you are is incredibly comforting and therapeutic.
(ibid.)
al- とあるのでアラビア語から入った単語かと思ったが(al- は the にあたる定冠詞)、辞書を見ると下記のように「アルコール(酒)」のことであることがわかる (alcohol はアラビア語に由来するというので、まったくの間違いではないことにはなるが)。
- アラノン(アルコール中毒者の家族のための支援と話し合いのグループ; cf. Alcoholics Anonymous
(ジーニアス英和大辞典)
- アルアノン(アルコール中毒患者の家族・縁者の会 cf. Alateen)
(ランダムハウス英和大辞典)
cf. (参照せよ)としてあげられている Alcoholics Anonymous と Alateen そして Al-Anon の含めた3つの語すべてを収録していた英和辞典は、私の持っているうちでは「ランダムハウス」だけだった。
- Alcoholics Anonymous
アルコール中毒者自主治療協会(1935年創立)、禁酒会:本部 New York 市.略:AA cf. Al-Anon, Alateen
- Alateen
アラティーン;アルコール中毒者の親を持つ十代の子供たちを支援する組織;通例、Alcoholics Anonymous に連携して運営される
(以上、ランダムハウス英和大辞典)
先の引用でわかるように、辞書によって Al-Anon の日本語表記が異なっている。そこでネットで調べたら、「アルアノン」ではヒットが皆無、「アラノン」はいくつか見つかり、そのひとつは日本にあるこの団体のオフィシャルサイトだった。
http://www.al-anon.or.jp/al-anon/index.html
「アラノンはアルコール依存の問題を持つ人の家族と友人が、お互いの共通の問題を解決していく自助グループです」としたうえで、Alcoholics Anonymous の創始者たちが始めた動きを受けて1951年にアメリカで始まったこと、本部はバージニア州にあり、日本を含む世界130カ国以上に広がっていること、などが書かれている。
また厚生労働省のサイトにも、アラノンとアラティーンについての説明があった。
http://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/alcohol/ya-055.html
Wikipedia のURLも記しておこう。
http://en.wikipedia.org/wiki/Alcoholics_Anonymous
http://en.wikipedia.org/wiki/Al-Anon/Alateen
ということで、私はパティ・ボイドの本を読むまで知らなかったが、歴史のある団体なのであった。
参考記事:
・annotated 「注釈をつけた」(「詳註版・不思議の国のアリス」)
http://eigo-kobako.blog.so-net.ne.jp/2013-04-24
・go berserk 「怒り狂う」
http://eigo-kobako.blog.so-net.ne.jp/2012-10-15
Wonderful Tonight: George Harrison, Eric Clapton, and Me
- 作者: Pattie Boyd
- 出版社/メーカー: Three Rivers Press
- 発売日: 2008/05/27
- メディア: ペーパーバック
この本については前にもちょっと触れたことがあるが、ジョージと別れたあとパティが一緒になったクラプトンはアルコール依存症だった。そこで出てくるのがこの言葉である。
- I went out for a week, on Hazelden's instructions, to join the Al-Anon group, Alcoholics Anonymous for relatives. I found myself in a group of people who were married to or living with addict. (中略)
I found Al-Anon wonderfully helpful.
(Pattie Boyd: Wonderful Tonight)
- And as I discovered at Al-Anon, realizing that other people are going through exactly what you are is incredibly comforting and therapeutic.
(ibid.)
al- とあるのでアラビア語から入った単語かと思ったが(al- は the にあたる定冠詞)、辞書を見ると下記のように「アルコール(酒)」のことであることがわかる (alcohol はアラビア語に由来するというので、まったくの間違いではないことにはなるが)。
- アラノン(アルコール中毒者の家族のための支援と話し合いのグループ; cf. Alcoholics Anonymous
(ジーニアス英和大辞典)
- アルアノン(アルコール中毒患者の家族・縁者の会 cf. Alateen)
(ランダムハウス英和大辞典)
cf. (参照せよ)としてあげられている Alcoholics Anonymous と Alateen そして Al-Anon の含めた3つの語すべてを収録していた英和辞典は、私の持っているうちでは「ランダムハウス」だけだった。
- Alcoholics Anonymous
アルコール中毒者自主治療協会(1935年創立)、禁酒会:本部 New York 市.略:AA cf. Al-Anon, Alateen
- Alateen
アラティーン;アルコール中毒者の親を持つ十代の子供たちを支援する組織;通例、Alcoholics Anonymous に連携して運営される
(以上、ランダムハウス英和大辞典)
先の引用でわかるように、辞書によって Al-Anon の日本語表記が異なっている。そこでネットで調べたら、「アルアノン」ではヒットが皆無、「アラノン」はいくつか見つかり、そのひとつは日本にあるこの団体のオフィシャルサイトだった。
http://www.al-anon.or.jp/al-anon/index.html
「アラノンはアルコール依存の問題を持つ人の家族と友人が、お互いの共通の問題を解決していく自助グループです」としたうえで、Alcoholics Anonymous の創始者たちが始めた動きを受けて1951年にアメリカで始まったこと、本部はバージニア州にあり、日本を含む世界130カ国以上に広がっていること、などが書かれている。
また厚生労働省のサイトにも、アラノンとアラティーンについての説明があった。
http://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/alcohol/ya-055.html
Wikipedia のURLも記しておこう。
http://en.wikipedia.org/wiki/Alcoholics_Anonymous
http://en.wikipedia.org/wiki/Al-Anon/Alateen
ということで、私はパティ・ボイドの本を読むまで知らなかったが、歴史のある団体なのであった。
参考記事:
・annotated 「注釈をつけた」(「詳註版・不思議の国のアリス」)
http://eigo-kobako.blog.so-net.ne.jp/2013-04-24
・go berserk 「怒り狂う」
http://eigo-kobako.blog.so-net.ne.jp/2012-10-15
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