a Pollyanna 「底抜けの楽天家」, Pollyanna syndrome 「現実を直視しないこと」 [固有名詞にちなむ表現]
前々回の Jeremiah や前回の Cassandra は不幸や凶事を唱える人物だが、同じく固有名詞に由来し、しかし真逆の「楽天家」を指す a Pollyanna という言葉を連想したので書いてみたい。
a Cassandra 「警鐘を鳴らしても世間から無視される人」 [固有名詞にちなむ表現]
前回取り上げた Jeremiah とやや似たような意味を持つ固有名詞由来の言葉が Cassandra である。「エレミヤ」が旧約聖書に出てくる男性なのに対し、「カサンドラ」(または「カッサンドラ」)はギリシャ神話に登場する女性だ。
a Jeremiah 「悲観主義者」 [固有名詞にちなむ表現]
前回引用した本から、もうひとつ表現を取り上げたい。Jeremiah は「ジェレマイア」という男子の名前だが、旧約聖書の記述がもとになって、「将来を憂う人」「悲観論者」という意味があるのがおもしろい。
Timbuktu 「はるか遠くの場所」「最果ての地」 [固有名詞にちなむ表現]
週末に観たアメリカのTVドラマ「刑事コロンボ」に、アフリカ・マリ中部の町ティンブクトゥ Timbuktu の名前を使ったおもしろい表現が出てきた。「遠隔の地」という比喩的な意味で使われている。
タグ:刑事コロンボ
Potemkin village 「見せかけの立派な外観」「取りつくろい」 [固有名詞にちなむ表現]
Byzantine 「複雑で入り組んだ」「権謀術数の」 [固有名詞にちなむ表現]
このところ仕事に追われて英語に接する時間がまとまって取れない。これでは英語力が下がる一方なので、昔の学習メモをひっくり返して「温故知新」と行きたい(実際には「お茶を濁す」というべきだろうが)。目にとまったのは Byzantine という単語である。
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英語迷言の達人、名選手ヨギ・ベラ氏死去 (Yogiism, malapropism, wordsmith) [固有名詞にちなむ表現]
元大リーガーのヨギ・ベラ氏が亡くなったという短い記事を新聞で見て、あっと思った。現役時代に詳しいわけではもちろんない。彼が述べた数々の迷言がいわば“アメリカ英語の常識”になっていることを英語学習を通じて知っていたからだ。
Hoover 「電気掃除機」 [固有名詞にちなむ表現]
Taser 「テーザー銃」(スタンガンの一種) [固有名詞にちなむ表現]
商品などの名前は、日常的に使ったり見聞きしたりしている人はみな知っているが、そうでないと何のことかわからない。外国の事物だとなおさらだ。先日取り上げたSF小説 Redshirts で説明なしに使われていた Taser も、そんな例といえそうである。
play Botticelli 「"私は誰でしょう"当てクイズ」 (刑事コロンボ「殺人処方箋」) [固有名詞にちなむ表現]
ちょっと前に、往年の名作TVドラマ「刑事コロンボ」から "固有名詞の入った表現" を何回か続けて取り上げたが、実は、第1作である Prescription: Murder (邦題「殺人処方箋」)の冒頭にそうした言い回しが出てくる。(play) Botticelli がそれである。
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Rube Goldberg, Heath Robinson という形容詞(「ムダに複雑な」) [固有名詞にちなむ表現]
このところ続けている"固有名詞にちなむ表現"で、前回は007の原作にあった言葉を紹介したが、以前このシリーズについて書いた時に Rube Goldberg と Heath Robinson という言葉に短く触れたことがあった。あらためて載せるつもりでそのままになっていたので、これを機に書いてみよう。
Hapsburg lip 「受け口」 、および lip の注意点 [固有名詞にちなむ表現]
今回も"固有名詞のついた表現"を取り上げよう。Hapsburg lip がそれだが、まさにハプスブルク帝国を築いた家系に受け継がれた遺伝的特徴に由来しているらしい。少し前に書いた Portuguese man-of-war (電気クラゲ)と同じく、007の原作小説から実例をメモしていたものだ。
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lazy Susan 「食卓に置く回転台、回転テーブル」 [固有名詞にちなむ表現]
前回は Chinese rings という言葉を紹介したが、中国といえば中華料理、ということで連想した別の固有名詞にちなむ表現が lazy Susan である。テーブルに置いて使う回転盆、料理や調味料を載せてくるくる回る台を指す。
Chinese rings 「知恵の輪マジック」 (新・刑事コロンボ「汚れた超能力」) [固有名詞にちなむ表現]
このところ"固有名詞にちなむ表現"をドラマ「刑事コロンボ・汚れた超能力」からいくつか引用してきたが、実はまだある。この作品で、殺されたマジシャンの工房を訪れたコロンボが、数々の手品道具を見て感嘆の声をあげる場面がある。それに Chinese rings という言葉が出てくる。
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Zener cards 「ESPカード、超能力テストに使うカード」 (新・刑事コロンボ「汚れた超能力」) [固有名詞にちなむ表現]
Phillips head screwdriver 「プラスのドライバー」 (新・刑事コロンボ「汚れた超能力」) [固有名詞にちなむ表現]
前回 Svengali deck という表現を取り上げたTVドラマ「新刑事コロンボ・汚れた超能力」には、他にも固有名詞にちなむ表現がいくつか出てくる。そのひとつが Phillips head screw (screwdriver) である。
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Svengali deck 「手品用トランプ」 (Svengali その2~新・刑事コロンボ「汚れた超能力」) [固有名詞にちなむ表現]
最近、固有名詞にからむ表現をいくつか紹介したが、かなり前に取り上げたことがある人名にちなむ単語 Svengali が、休日に観た往年のTVドラマ「刑事コロンボ」の複数のエピソードに立て続けに出てきた。単なる偶然だが、面白いので再度書いてみよう。
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Portuguese man-of-war 「電気クラゲ」 [固有名詞にちなむ表現]
Dutch uncle, Turkish delight, French leave ~国名のついた表現 (刑事コロンボ「殺しの序曲」) [固有名詞にちなむ表現]
往年の名作ドラマ「刑事コロンボ」の一作 The Bye-Bye Sky-High IQ Murder Case を久しぶりに観たが、このエピソードには、"国名のつく英語の言い回し"がまとまって出てくるシーンがあるので紹介しよう。
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Pied Piper 「巧みに他人を誘い込む人」「無責任な約束をするリーダー」 (「ハーメルンの笛吹き男」) [固有名詞にちなむ表現]
pipe 関連の表現の続きである。この単語には「笛」の意味があると前回書いたが、連想したのが Pied Piper だ。史実に基く不気味な「ハーメルンの笛吹き男」のことで、私は中学か高校の英語の教科書で初めて学んだ。
ピカード艦長の「クリスマス・キャロル」~ before you can say Jack Robinson 「あっという間に」 [固有名詞にちなむ表現]
落語版「クリスマス・キャロル」を前回紹介した際、この作品の映画版を以前観たことがあると書いたが、そのDVDを引っ張りだして久しぶりに観た。TVドラマ「スター・トレック」で宇宙船の指揮官を演じた舞台俳優パトリック・スチュワート Patrick Stewart が主人公スクルージを演じている。
Admirable Crichton と admiral のことなど [固有名詞にちなむ表現]
前回は作家のマイクル・クライトンについて書いたが、何の気なしにこの姓を辞書で引いたら James Crichton という16世紀のスコットランド人について載っていた。versatile な人物で、"the Admirable Crichton" と呼ばれていたという。「リーダーズ英和辞典」によれば、Admirable Crichton は「多芸多才の人」を指すそうだ。
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bowdlerize (続・Bewitched) [固有名詞にちなむ表現]
前回取り上げたスタンダード・ナンバー "Bewitched" について、Wikipedia に面白いことが書かれていた。私がCD等で聴いたり読んだりしてきた歌詞は、多くの場合、オリジナルとは違う版なのだそうだ。音楽作品では歌詞の変更はときにあることだが、この歌については、ちょっときわどい内容なのが改変の理由だという。
Xanadu~「ザナドゥ」と「キサナドゥ」(「桃源郷」その4) [固有名詞にちなむ表現]
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