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続・skidooって何だ? [辞書に載っていない表現]

23 skidoo という表現を知るきっかけとなった Bill Evans の曲 "34 Skidoo"が何を意味するのかは、ネットで検索してもわからず、長いこと手がかりがなかった。

ところがある日、Wikipedia の "34 (number)" という項に、こんな文があるのを見つけた。

The magic square puzzle in the 1970s "34 Skidoo"
( http://en.wikipedia.org/wiki/34_%28number%29 )

初めて見つけた 34 Skidoo の具体的な記述だった。また、この項には、34の説明として、

This number is the magic constant of a 4 by 4 normal magic square.

として、1から16までのマスが並んだ魔方陣の図がのっている。

エヴァンスの作品は、演奏だけで歌詞はついていないので確証はないが、このパズルが由来ではないだろうか。とりあえずのもやもやは晴れたように思った。ただ、このパズルになぜ skidoo という名前がつけられたのか、さらに、エヴァンズがどうして自分の曲に "34 Skidoo" というタイトルをつけたのかは依然わからない。

音は物理現象で数学と密接な関係があるせいか、古来より楽譜に数を織り込む作曲家がいた。バッハは数象徴 gematria を使って作品を書いたという説がある。エヴァンスも数字パズルの何かの要素をこの曲に生かしたのだろうか。

34skidoo.jpgちょうど1年前にビル・エヴァンスについて書いたので、今回 skidoo を取り上げようと思い立ったのだが、そこで改めてこの曲のタイトルでネットを検索してみたら、この魔方陣パズルの実物の写真を見ることができた。

まさに Wikipedia の図と同じである。"Wooden game pieces. The object of the game is to line up the 16 wooden blocks so that every row, horizontal, vertical, and diagonal add up to 34." という説明もあった。

さらにもうひとつの skidoo について。最初にこの単語を調べたときに知ったのが、Ski-doo という名前のスノーモービルである。Wikipedia にこんな説明がある。

It was only in 1959, when motors became lighter and smaller than before, that Bombardier invented what we know as the modern snowmobile in its open-cockpit one- or two-person form, and started selling it as the "Ski-doo".
( http://en.wikipedia.org/wiki/Ski-doo )

Bombardier 社はカナダのメーカーだが、今回この記事を読んで、どこかで聞いたことがあるように思った。しばらくして気づいたのは、今年の3月に、高知空港で脚が出なくなって前輪だけで着陸した全日空機が、カナダの「ボンバルディア」製ではなかったか(この事故の「胴体着陸」について、以前書いたことがある)。調べるとその通り、スノーモービルをつくりだした会社は、いまや航空機や鉄道関連の一大メーカーとなっていたのだった。

参考記事:
「胴体着陸」は belly-landing か

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