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英語の”ほめ殺し”と文末焦点 ~バイデン氏の記憶力をめぐって [文法・語法]

前回に続いて、アメリカの大統領にからんで箸休め的なことを書いてみたい。バイデン氏が副大統領だった時の機密文書が自宅から見つかった問題で、特別検察官は氏を訴追しないことを決めた。

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thus と thusly はどう違うか [文法・語法]

前回 slice and dice を取り上げた際に引用したAP通信の記事に thusly が出てきた。thus に -ly をつけたものだろうと想像はつくが、どちらも副詞だ。なにか違いがあるのだろうか、少し調べてみた。

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増える「to not 動詞」という言い方(大坂なおみ選手の "It's OK to Not Be OK.") [文法・語法]

久しぶりに書店の洋書コーナーに立ち寄ったら、大坂なおみ選手をカバーにした TIME 誌の7月19日号が目にとまった。そこに 'It’s O.K. to Not Be O.K.' とあるのを見て、「おっ」と思った。

学校で習った不定詞の説明だと、"not to 動詞" としないとまずいはずだが、実際には、"to not 動詞" という言い方を見かけるようになっている。

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なぜ sky が複数になるのか~「ブルー・スカイ」と blue skies [文法・語法]

先日から続けている blue sky がらみでもうひとつ書きたい。「ブルー・スカイ」というスタンダード・ナンバーがある。私が十代の時にカントリー歌手のウィリー・ネルソンがカバーして話題になったので知った。

以前書いたことがある「ホワイト・クリスマス」(→こちら)など数々の名曲を作曲したアーヴィング・バーリンが1926年にミュージカルのために書いたものだ。

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go up a notch on my belt はベルトを「締める」のか「緩める」のか [文法・語法]

ある英語参考書に go up a notch on one's belt という表現が載っていた。「ベルトの穴が一つ縮まる」という意味だとして実例をあげていたが、それを読んだら、むしろ「緩める」のように思えたので、少し調べてみた。

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anything but のあとの繰り返しを省略する言い方 (高橋留美子「めぞん一刻」) [文法・語法]

前回に続いて、高橋留美子の往年の名作「めぞん一刻」英語版から取り上げよう。anything but は、あとに続くべき言葉が直前に出ていれば繰り返しを避け、but で文が終わる形になることがある。その実例がこのコミックにあった。

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タグ:めぞん一刻
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消えゆく whom への挽歌 (エコノミスト誌 "For whom, the bell tolls") [文法・語法]

英誌 The Economist のバックナンバーを眺めていたら、言葉について書いている "Johnson" というコラム欄が whom を取り上げていたので、読んでみた。

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タグ:日本文化
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「比べる」 compare with と compare to のニュアンスの違いは? [文法・語法]

仕事の関係で、依然としてまとまって英語に接する時間が取れないでいる。その埋め合わせに、たまたまページをパラパラと繰った参考書で目にとまった記述をメモしておきたい。

はるか昔の高校生時代、compare のあとに with が来れば「比較する」、to ならば「なぞらえる、たとえる」の意味だと教わった。ほどなくして to も「比べる」に使えることを知ったが、基本的に今でもこのレベルの理解にとどまっていた。

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3つ以上にも使う cross between ~ 「~を兼ね備えたもの」 [文法・語法]

私(以前)の世代は「between は2つの場合に使い、3つ以上だと among」と丸暗記させられた人が多いのではないだろうか。先日も取り上げたスパイものノンフィクション A Spy Among Friends に、cross between 「~をかけあわせたもの」のあとに単語が4つ並ぶ文が出てきた。

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「ノーモア・ヒロシマ」の英語は複数形にすべきことについて再び [文法・語法]

連日あまりに暑い日が続き、食欲も意欲も減退気味なので、今回は復習である。

70回目となる「広島原爆の日」を迎えて、国連の公式ウェブサイトのトップページに掲げられたのは、原爆ドームを中心とした広島市街の焼け野原をとらえた当時の白黒写真だった。

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タグ:ヒロシマ

ネイティブがよく間違える英語のミス トップ10は? [文法・語法]

アメリカの公共放送NPRが「誤って使われている、気になる英語の用法」を募り、その上位10項目がウェブサイトで発表されていた。正月休みの英文読み物としても手ごろではと思ったので紹介してみよう。

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会話重視の弊害? Because~だけでは英文にならない [文法・語法]

今回も自分の拙い英語力を棚にあげて、意地悪く日本人が間違える英語の実例について書く。それは because の使い方についてである。前回同様、聞けば「何だ、そんなことか」と思う人もいるだろうが、実際にあったことなので紹介したい。

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(as ~ as) humanly possible (マレーシア機行方不明) [文法・語法]

前回同様マレーシア航空機についての記事から。possible は humanly を前につけて使うことがある。辞書にも載っていて「人間の力で可能な」と訳されているが、純粋な人力に限らず、人が関係していれば機械を使っていてもかまわないようだ。

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「現在」形は「過去」や「未来」も表す [文法・語法]

先日取り上げた表現 bells and whistles で、新年を迎えた瞬間を描写する英文を実例としてあげたが、そこで The New Year had arrived. と書かれているのに何だか感心した。日本語的な発想だと has arrived としたい気分だが、小説は基本的に過去形、ちゃんと前後と時制がそろっている。

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"It's a boy!" ~ロイヤルベビーは男の子(人間に it を使う場合とは) [文法・語法]

今回もロイヤルベビーにからんで書く。出産当日のテレビニュースで、"It's a boy!" という文字が表示された電光掲示板の映像を見た。it を人間に使う場合があることは英文法や英会話で学んだが、こうした機会に実例を目にするとやはり印象的である。

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続・「クジラの構文」の実例~007の原作より [文法・語法]

学校英語の悪例とされることがある no more ~ than ... オバマ大統領が就任演説で使い、それが誤訳されたことを先日書いたが、やはり少し前に紹介した「007 ロシアより愛をこめて」の原作を読んでいたら、偶然にもこの構文が出てきた。


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オバマ宣誓のミスと「分離動詞」(?)の謎 [文法・語法]

オバマ大統領の就任演説を収めた本が複数出版され、よく行く書店にはコーナーまでできていた。演説を聞いた時は、盛り上がりに欠けたと感じたとか、現地でも期待はずれだったとの声が伝えられているとか書いたが、今も関心は高いようだ。

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オバマ宣誓と分離不定詞と「スター・トレック」 [文法・語法]

宣誓ミスの話を続ける。最高裁長官が faithfully の場所を間違えたことで思い出したのは、ネイティブの間でも話題になる、to 不定詞と副詞の位置についての問題である。

少し文法の話になるが、不定詞では to と動詞はつながっていなくてはいけない、その間に副詞を入れてはいけない、というのが規範だそうだ。しかし実際には、to と動詞の間に副詞がはさまっている例が見られる。これは「分離不定詞」とか「分割不定詞」 split infinitive と呼ばれている。

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different than はどう使われるのか [文法・語法]

先日ネイティブスピーカーと話す機会があったが、自分では意識しないのに different than という表現が口から出てきた。規範から外れた英語は真似しないよう心がけてきたつもりなので、ちょっと驚いた。どこかで聞いた音が無意識のうちに残っていたのだろうか。人間の脳とは不思議なものだと思う。

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村上春樹の「総称のyou」論 [文法・語法]

先日、「バベルの謎」の著者が、「ある文化の特質は、かえってそこに生まれ育った人にはわからず、異文化に育ったからこそ見えてくる場合がある」と書いていることを紹介した。それで連想したのが、不特定の人を指す you についての、作家の村上春樹氏の意見である。

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タグ:英語参考書

定冠詞がつく The Hague をめぐるあれこれ [文法・語法]

前回紹介した「英語の冠詞ドリル」は、単数形の場所の名前には定冠詞がつかないと説明したうえで、例外として the Hague (国際司法裁判所のあるオランダの都市)をあげている。私の持っている「レクシス英和辞典」には、この都市名について、興味深い表記の不統一がある。

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定冠詞の有無と中東の歴史 [文法・語法]

前回書いた、原爆投下が「黙殺」発言によってもたらされたという通説は、この言葉が持つあいまいさが元に生まれたともいえるだろう。英語は日本語に比べて論理的だという人がいるが(こういう時の「論理」自体、あくまで西洋的な視点に立ったものだと思う)、結局は生身の人間が使うものであり、場合によっては意図的にあいまいにすることもあるはずだ。今も出口が見えない中東情勢をめぐって、そんな実例がある。

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