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TIME誌が選んだ2006年「今年の人」 [ニュースと英語]

web-time20061225.jpg書店に、年末恒例の "Person of the Year" をカバーにした TIME 誌が並び始めた。今年選ばれたのは、意表をついた(?) "You" だった。個人がどんどん情報発信力を増していることを背景に選ばれたようだが、タイムリーというべきか、苦しまぎれとみるべきか。

雑誌は買ったものの、まだちゃんと読んでいないので間違っているかもしれないが、パラパラみた限りでは、基本的に現状を肯定的に描いているように感じられる。

活字メディアは、一般的にどちらかといえば新しいメディアに批判的だという印象を持っているが、今回の特集、電子メディアの時代を迎えて、もうそうした思考ではいけないという認識があるのか、あるいは "If you can't beat 'em, join 'em." ということなのだろうか。

導入記事は、哲学者 Thomas Carlyle から説き起こしていて、かつての「タイム」を思わせる pedantic な感じだ。ここには、確かに現状について、

Sure, it's a mistake to romanticize all this any more than is strictly necessary. Web 2.0 harnesses the stupidity of crowds as well as its wisdom.

と書いているくだりがあるが、そのあとの部分では、

But that's what makes all this interesting.

としている。

新しいメディアやテクノロジーを、やたらと否定的にとらえる必要はさらさらないと思うが、多少はちょっと立ち止まった、引いた視点というものも読みたくなる。その一方で、勤め先では、同じ室内にいる相手、あるいはちょっと足を運べば会える隣の部屋の相手にも、ひと言話せば済む用件をメールで伝えるのが当たり前になってきている現状を、私も以前ほど不思議に思わなくなってきている。

今年の号は、表紙に銀色の鏡のような部分があって、それに読者、"you" が写るようになっている。しかし、その部分とはパソコンの画面であり、つまるところはパソコンの中の "you" なのだ。私も、そんな "you" のひとりになってきているのかなと考えたりした。

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