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「世界じゃんけん協会」公式サイトを楽しむ (続・英語で説明するジャンケン) [日本の文化]

007の原作に、ジェームズ・ボンドがじゃんけん rock, paper, scissors をする場面があって驚いたと前回書いたが、その時に触れた「世界じゃんけん協会」World RPS Society の公式サイトがおもしろそうなので、のぞいてみた。
http://www.worldrps.com/

いくつかのコーナーにわかれているが、まずは Game Basics という項目が参考になりそうだ。英語もむずかしくない。
http://www.worldrps.com/game-basics

おもしろいと思ったのは、基本を説明した後に続く動作の詳しい解説だった。

最初の動作である腕をふる動作を The Prime,、グーチョキパー (the hand signals) のどれかを出す最後の腕の振り下ろしを The Approach、そして自分の「手」を出すことを The Delivery と名づけている。

prime は the をつけて「最初の段階」を意味すると辞書にある。また「点火薬、起爆剤」、動詞として「導火線をつけて発火用意をする」という意味も載っていて、もしかしたらこちらにかけてあるのかもしれない。

最初の動作の説明は

- The prime is the ritual used to get players in sync with each other so they can deliver their throws simultaneously.

と始まる。ヨーロッパ式では3回 (Three prime shoots)、アメリカ式では2回 (Two prime shoots) これをやってから The Approach に進むということも書かれている。

その第2段階だが、こんな決まりがある。

- The Approach begins at the shoulder following the final prime and ends when the arm makes a 90-degree angle with the player's body. Players must reveal their chosen throw to their opponent prior to reaching the 90-degree mark.

日本人はおじぎの角度を相手によって変えると外国人からおもしろおかしく取り上げられることがあると思うが、カナダで設立されたじゃんけんの世界協会が腕の角度にこだわっているのが何だか笑える。私はじゃんけんをする時に角度を気にしたことがないので、「グローバル・スタンダード」からすれば、プレーヤーとして失格かもしれない。

続く The Delivery ではこんなアドバイスがある。

- Release the throw too early and risk your opponent reading the throw and adjusting accordingly. Release too late and risk a foul or a Forced Rock.

なお「パー」は、日本式とは違って、指をくっつけて手を伏せる形で出すのが Internationally Recognized Paper とのこと。その理由は、

- Use of the "vertical paper" (sometimes referred to as "the handshake") is strictly forbidden in Tournament play due to its close resemblance to 'scissors if is thrown without care.

ところで、「じゃん、けん、ぽん!」のかけ声はあちらではどうなっているのか、よくわからない。サイトには Video という項があり、ここの映像を見れば答えがわかるのではないか、そう思ってクリックする。
http://www.worldrps.com/video

・・・すると、一番上に出ていたのは、Rock Paper Scissors Training Glove なる器具の説明で、目を丸くしてしまった。どんなものかは実際にご覧いただきたいが、こんなものを作ってしまう人がいるのだ。

その下には、期待していたような内容のビデオクリップがいくつかあり、どれもよくできていて見応えがある。そこで紹介されているじゃんけんのトーナメントは、多数の出場者がいて熱気に包まれている。

その昔、腕相撲 arm wrestling を描いた「オーバー・ザ・トップ」 Over the Top というシルヴェスター・スタローン主演の映画があった。腕相撲だけでこれほど熱のこもった映画を作れるものかと感心したものだが、それに近いものを感じてしまった。

そして、じゃんけんのかけ声であるが、"One, two, three, shoot!" と言っている映像があった。なるほど、こういうのか。

続いて、Wikipedia を探して Rock-paper-scissors という項目を見つけた。目を通したら、かけ声については、

- The players usually count aloud to four, or speak the name of the game (e.g. "Rock Paper Scissors!" or "Ro Sham Bo!"), each time either raising one hand in a fist and swinging it down on the count or holding it behind. On the fourth count (saying, "Shoot!" or "Go!") or on the third count (saying, "Scissors!" or "Bo!"), the players change their hands into one of three gestures (以下略)

と書かれていた。また World RPS Society については、次のような記述がある。

- World Rock Paper Scissors Society sanctioned tournaments

Starting in 2002, the World Rock Paper Scissors Society standardized a set of rules for international play and has overseen annual International World Championships. These open, competitive championships have been widely attended by players from around the world and have attracted widespread international media attention. (以下略)
http://en.wikipedia.org/wiki/Rock-paper-scissors

後半以降は、こちらを先に読んだら「ホントかね」と思うかもしれないが、映像を見ているので納得してしまう(余談だが、上記の sanction はニュースで目にする「制裁」ではないことを以前取り上げている)。

また、この団体の開くトーナメント以外にも、いろいろなじゃんけん試合が海外で開かれているようだ。日本が発祥の地と目されるじゃんけんが、実はここまで広がっているのを知るのはうれしいことだ。

そんなことを思いながら読んでいったら、Wikipedia が日本に言及している最後の記述は、なんと「野球拳」。

負けるたびに服を脱ぐ strip-poker なるゲームがあちらにあることも初めて知ったが、野球拳は下記のように a minor part of porn culture in Japan とまで書かれている。これにはまいった。もしかして日本人が寄稿したのだろうか?

- In Japan, a "strip-poker" variant of Rock-paper-scissors is known as 野球拳 (Yakyuken). The loser of each round removes an article of clothing. The game is a minor part of porn culture in Japan, and other Asian countries after the influence of TV variety shows and Soft On Demand.

参考原稿:
・「じゃんけん」を英語でどう説明するか~007に学ぶ
http://eigo-kobako.blog.so-net.ne.jp/2013-08-06
・「制裁」とは正反対の sanction
http://eigo-kobako.blog.so-net.ne.jp/2009-04-11


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