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映画「スター・トレック」 [スター・トレック]

新作の「スター・トレック」 Star Trek を見た。これまで何回も書いているように、私が子供の時からつきあってきたTVドラマ・映画のシリーズだ。

今回はこれまでの直接の続編ではなく、登場人物は変わらないものの、設定と俳優を一新して「再創造」した作品である(以前取り上げたように、英語では re-imagination などと表現されている)。

従来のシリーズのファンとしては不安もあったが、見終わってみるとそれは杞憂だった。文句なく楽しめる娯楽作となっていた。

映画版はこれまで10作ほど作られてきたが、どうしても基となったTVシリーズを知らないと十分に楽しめないという側面があった。しかし今回は一から説き起こしているので、コアなファンである必要はない。

と同時に、従来の作品に由来するシーンやセリフも随分とあったうえ、実は(ネタばれになるので詳しくは書かないが)過去のシリーズともつながりがあるストーリーとなっている。つまり、初めて見る人も、昔からのファンも、どちらも楽しめるようにうまく工夫されていたのがうれしかった。

今回の作品のもうひとつの特徴は、アクションに重点を置いていることである。実のところ、原作のTVシリーズは、異星人との交流や対立を通して、自分と異なる価値観にいかに向き合うか、ということが大きなテーマになっていて、そこが大きな魅力になっていた。

しかし、そうした「世界観」というべきものは、TVシリーズでエピソードを積み重ねて描いていくのには適していても、2時間程度の単発映画ではどうしても消化不良になりがちだ。それは、従来の映画版「スター・トレック」の抱える問題でもあった。

その点、今作はかなりの「割り切り」を見せている。原作が持っていた世界観が省みられていないという批判・不満もあるだろうが、これもひとつの行き方だといえるのではないか。

登場人物と新しい俳優については、主人公であるカーク船長 Captain Kirk は、元のTVシリーズに比べるとあまりに「兄ちゃん」風で残念だったが、スポック副長 Mr. Spock とマッコイ船医 Dr. McCoy という「弥次さん喜多さん」的な2人は違和感がなく、見ていて愉しかった。特に Mr. Spock は実質的な主人公だが、大変うまく描かれていたと思う。

それにしても、小学生の時に初めてTVシリーズを見てから40年近くも経っても新作を楽しめるとは何とも感無量である。今回私が見たのは平日の夕方ということもあってか、観客は(私を含めて)中年・年配の人がほとんどで、ある種異様?な光景ではあったが、髪が薄いあの人も、白髪のこの人も、私と同じように「スター・トレック」に対する思い入れがあるのかもしれないな、と思ったりした。

私の場合は(これも以前書いたように)高校生の時、小説版ペーパーバックを読めるようになりたいと思ったことが英語学習の大いなる励みだったという点で、「スター・トレック」さまさまなのである。

さて、映画の英語にからんで2・3点ほど。

まず、以前取り上げたことがある first officer が、字幕では「サブリーダー」となっていて違和感があった。まあ、間違いとはいえないので、目くじらを立てるほどではないかもしれないが、

もうひとつ、私の聞き取りに間違いがなければ、宇宙船の出航シーンでこれも以前取り上げた pomp and circumstance が出てきた。

また Mr. Spock が、「シャーロック・ホームズ」ものでは有名な内容の言い回しを引用していた。メモしていたわけではないので使われた単語は正確にはわからないが、ネットで調べたところでは、

If you eliminate the impossible, whatever remains, however improbable, must be the truth.

として出てきたようだ。私は「ホームズもの」も好みなので、何となくうれしくなってくる。

次回以降、今回の映画にからんだ英語についてもう少し書いてみたい。

参考:続々・続きは前編で 副長と first officer 「威風堂々」とイギリスの愛国歌


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