SSブログ

nemesis の隠れたニュアンスとサブカルチャー的談義 [英語文化のトリビア]

前回取り上げた knock on wood と関係ある Nemesis だが、私はアイザック・アジモフ Issac Asimov の同名のSF小説で初めて知った。英語学習でお世話になってきたSFシリーズ「スター・トレック」 Star Trek でも、少し前に「ネメシス」という映画がつくられている。

大文字ではギリシャ神話の神、小文字で始めると、「天罰」「天罰を与える人・もの」「強敵」といった意味になる。

- [ギ神]ネメシス(人間の思い上がりを憤り罰する女神)
(リーダーズ英和辞典)

- 人間が神に働く無礼に対する、神の憤りと罰の擬人化である。ネメシスの語は元来は「義憤」の意であるが、よく「復讐」と間違えられる。
(ウィキペディア日本版)

- 1. A source of harm or ruin: Uncritical trust is my nemesis.
2. Retributive justice in its execution or outcome: To follow the proposed course of action is to invite nemesis.
3. An opponent that cannot be beaten or overcome.
4. One that inflicts retribution or vengeance.
(The American Heritage Dictionary of the English Language)

そして神 Nemesis については、英語版の Wikipedia に面白い記述があった。

Nemesis is now often used as a term to describe one's worst enemy, normally someone or something that is the exact opposite of oneself but is also somehow similar. For example, Professor Moriarty is frequently described as the nemesis of Sherlock Holmes.
( http://en.wikipedia.org/wiki/Nemesis_(mythology) )

つまり、「最大の敵」であると同時に、どこかしら「似たもの同士」という場合がある、ということのようだ。ここでは私も好きなシャーロック・ホームズものに登場する天才モリアーティ教授が例としてあげられているが、確かに彼は、悪の世界におけるホームズのような存在として描かれている。

また、ホームズものには熱狂的にファンがいて(以前、Sherlockian や Holmesian という単語を紹介したことがある)、さまざまな「研究」がまじめに行われているが、そのひとつに「ホームズとモリアーティは同一人物だった」という説もある。

Wikipedia に即してホームズについて書いたが、実はこの記述を目にした時に私があっと思ったのは、むしろ「スター・トレック」の「ネメシス」の方だった。ネタばれになるが、この作品では、敵が主人公のクローンという設定なのである。当時は注意を払わなかったが、このタイトルにこめられていたかもしれない意味を今回初めて知った。

さらに「サブカルチャー」系で連想したのが、映画の「バットマン」、それも最近のクリスチャン・ベール主演の作品ではなく、以前触れたことがある20年前の映画である。怪優ジャック・ニコルソンが宿敵ジョーカーを演じたものだ。

これもネタばれになるが、若い頃の(怪人になる前の)ジョーカーに目の前で両親を殺された少年が、そのトラウマから成長してマスクをかぶって悪と闘うようになったのが the Batman である。そしてその悪漢は、バットマンとの戦いで心身に異常をきたし、the Joker となる。

そして、この映画のクライマックスで、バットマンがジョーカーに対して言うせりふが、

I made you, you made me first.

というものだった。

そして、オンラインの Wiktionary の nemesis を見たら、用例にバットマンが使われていた。また Wikipedia の記述に即した定義も書かれていた。

1. An archenemy
"Batman is in constant conflict with his nemesis, The Joker."
(中略)
5. The polar opposite of a character
(後略)

次に映画や小説などで主人公の宿敵について nemesis が使われていたら、どういう性格づけがされているか注意することにしよう。

ついでだが、「似たもの同士」といえば two of a kind、「瓜二つ」as like as two peas というイディオムも頭に浮かぶ。

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:資格・学び

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

にほんブログ村 英語ブログへ
にほんブログ村← 参加中です
Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...