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「オバマ演説」の本や記事をめぐる雑感 [辞書・学習参考書]

「オバマ就任演説はなぜつまらなかったのか」という見出しが週刊誌の最新号に掲げられていた。私も「派手さに欠ける演説と感じた」と先日書いたが、同じような印象を持った人が結構多かったということだろうか。

そこで、その「週刊朝日」を手にしてページを開くと、記事本編のタイトルはまったく違って「オバマ大統領に学ぶ心をつかむトーク術」というタイトルになっている。うーむ、やはり(?)週刊誌、わざと否定的な見出しを書いて目を引く手法だろうか。

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タグ:オバマ

オバマ宣誓と分離不定詞と「スター・トレック」 [文法・語法]

宣誓ミスの話を続ける。最高裁長官が faithfully の場所を間違えたことで思い出したのは、ネイティブの間でも話題になる、to 不定詞と副詞の位置についての問題である。

少し文法の話になるが、不定詞では to と動詞はつながっていなくてはいけない、その間に副詞を入れてはいけない、というのが規範だそうだ。しかし実際には、to と動詞の間に副詞がはさまっている例が見られる。これは「分離不定詞」とか「分割不定詞」 split infinitive と呼ばれている。

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swear をめぐって・続き [名言・ことわざ]

このところ取り上げている swear について続ける。電子辞書の「ジーニアス英和大辞典」には、Mark Twain の言葉として、次のような文があげられていた。

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オバマ宣誓のミスと swear の2つの意味 [注意したい単語・意外な意味]

前回紹介したオバマ宣誓の「とちり」をめぐるCNNのリポートには、swear のもうひとつの意味にひっかけて面白さを出しているところがあった。swearwords という単語を使っているのがそれで、動画の見出しも A swearing-in worth swearing at. となっていたが、「ののしり言葉(を使う)」という方の意味である。

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オバマ宣誓の「とちり」 [ニュースと英語]

前回に続いて、オバマ新大統領の就任式について。今回の宣誓では、連邦最高裁長官が決められた文言の語順を誤り、それを復唱するオバマも言葉に詰まるひと幕があった。

私も中継を見ていたが、宣誓の最初のところでオバマがやや勇み足気味となり、John Roberts 長官と息が合わなかった。さすがのオバマも緊張していたのだろうか。

これに影響されたのかどうかはわからないが、続けて最高裁長官が、"...that I will faithfully execute the office of President of the United States" と言うべきところを "...that I will execute the office of the President to the United States faithfully" と誤って述べ、オバマ氏もどう応じるべきか戸惑ったのだろう、すぐには言葉が続かなかった。

CNN では、軽いタッチのリポートを得意としている Jeanne Moos 記者が、さっそくこの「とちり」を取り上げていた。

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タグ:オバマ

派手さはなかったオバマ就任演説 [アメリカ政治]

演説は抑え気味、やや盛り上がりに欠けたというのが、オバマ新大統領の就任式を見た直後の正直な感想だった。実際に熱狂渦巻く会場にいたら違った印象を持ったのだろうが、テレビで演説だけを見た限りでは、新大統領が直面する現実、課題の大きさをあらためて思い起こさせるものに感じられた。

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タグ:オバマ

Pigs could fly. 「そんなバカな!」「トンでもない」 [単語・表現]

CD店をぶらぶらしていたら、「ブタが飛べた」という邦題の帯がついた輸入盤が目にとまった。瞬間的に、原題は Pigs could fly. というイディオムに違いない、と思った。ジャケットを見たら、羽根の生えたブタが飛んでいる絵とともに、まさしくこの英語が書かれていた。

「ブタが飛べた」20世紀の児童合唱集

「ブタが飛べた」20世紀の児童合唱集

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Naxos
  • 発売日: 2008/12/10
  • メディア: CD

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「2008年英単語大賞」は bailout [Word of the Year]

"Word of the Year" の発表は毎年この時期の楽しみである。The American Dialect Society が前年を象徴する言葉を選ぶものだが、今回は金融危機を反映して bailout が最も票を集めた。確かにこの単語は去年後半いやというほど目にしたので、選ばれたのは順当というべきか、残念というべきか。

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英語よりも日本語?(「英語の授業は英語で」その5) [英語学習]

英語教育の充実が唱えられると、一方で「むしろ日本語をしっかりやるべきだ」という意見が必ずといっていいほど出るように思う。今回「高校の授業は英語で」という方針が示された時も、やはりこうした声をあちこちで見聞きした。

私には、日本語と英語を二律背反のものとしてとらえる見方がどうも不思議なものに感じられる。

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タグ:日本語

英語の先生の思い出(「英語の授業は英語で」その4) [英語学習]

「高校では英語の授業を英語で行う」という新学習指導要領について続ける。ある教科に興味がわくかどうかは、習った教師に影響を受けることがかなりあると思うが、その点で、私は高校の時に教わったある英語の先生にいまでも感謝している。

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「英語の授業は英語で」(その3) [英語学習]

学校英語でもっと「聞く・話す」に力を入れなくてはならないと主張しつつも、英語で授業を行うことに反対している人がいると前回書いたが、その理由は端的にいって「ネイティブの英語ではない」ということにあるようだ。日本人の英語を聞かせたところで、どれくらいの意味があるのか、むしろ害の方が大きいのではないのか、というわけである。

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「英語の授業は英語で」(その2) [英語学習]

「高校では英語の授業を英語で進める」という新しい学習指導要領案について、私は前回書いたように、とりあえずやってみる価値はあると思っている。逆にいうと、手放しで賛成しているとか、うまくいくだろうと過度の期待をしているわけではない。歯切れは悪いが、条件つきであるにせよ、ともかく試してみてはどうか、という考えである。

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タグ:日本語

「英語の授業は英語で」 (その1) [英語学習]

少し前に報じられたことだが、高校の新しい学習指導要領案で「英語の授業は英語で行う」という方針が打ち出された。私の周囲でも先日ちょっと話題になったので、これについて自分なりに考えてみたい。

印象論で思いつくままに話を進めるのは簡単だが、それは慎むべきで、やはり内容を把握しなければならないと考え、まず文部科学省のサイトで新学習指導要領案を確かめてみた。

http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/news/081223/002.pdf

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「ゆらこめ」 [ジャズ・クラシック]


ゆらこめ〈上〉―ゆらむぼのクラシック音楽CD評論集

ゆらこめ〈上〉―ゆらむぼのクラシック音楽CD評論集

  • 作者: 由良 博英
  • 出版社/メーカー: 神戸新聞総合出版センター
  • 発売日: 2008/12
  • メディア: 単行本


クラシック音楽のCD評を綴った「ゆらむぼの部屋」というサイトがあった。ある日久しぶりに訪れたら、そこに書かれていたのは「ゆらむぼ」さんが急逝したという家族の方の文だった。

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タグ:和書

アバドの「ブランデンブルク協奏曲」 [ジャズ・クラシック]

concerto を辞書で引くと、harmonize を意味するイタリア語に由来するとある。ソロ奏者が中心的存在となりがちな協奏曲だが、年末年始の休みに見た「ブランデンブルク協奏曲」の新しいDVDは、もともとの意味を思い起こさせてくれるような内容だった。


Brandenburg Concertos 1-6 (Ws Ac3) [DVD] [Import]

Brandenburg Concertos 1-6 (Ws Ac3) [DVD] [Import]

  • 出版社/メーカー: Medici Arts
  • メディア: DVD

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